トンボ観察記
No.549. アオサナエの観察.2017.5.27.

今日は兵庫県の北部へ行きたかったのですが,寒気が流れ込んで予報が芳しくありませんでしたので,アオサナエを見に行くことにしました.アオサナエはいつも6月に入ってからという感じでした,少し早いかとも思いましたが,この時期の様子を見てみることにしました.現地に入ったのは7:45頃です.雲一つない晴天でしたので,もういつ出てきてもおかしくないような雰囲気でした.産卵に関しては,今日は徹底してビデオに記録することにしました.

8:00ジャスト,最初のメスが産卵に入ってきました.アオサナエの産卵イメージは,ほとんど動かず停止飛翔産卵という感じですが,このメスは活発に2,3mほどの範囲を行ったり来たりして落ち着きなく産卵しました.こうなるとビデオでは追えません.失敗その一です.

8:20ころ,オスが入ってくるようになりました.オスに頑張られると産卵メスを持っていかれるので,記録したら水をかけたり石を投げたりして追い払います.人間オスとトンボオスの縄張り争いです.

▲アオサナエのオスたち.なかなかしぶとく,水をかけても立ち去ろうとしない.

次にメスを見たのは,9:24.これは三連結していました.タンデムのペアに,もう一頭オスがくらいついています.もっとも連結といっても3頭目のオスはタンデムをはがそうとくらいついているといった感じでした.シャッターチャンスはあったのですが,不用意に近づいたため一瞬の差で飛び去られてしまいました.

その次は9:36.このメスはカメラに近づきすぎて,こちらが慌ててしまいました.そして少し離れたところでお尻を向けての産卵.絵にならず失敗その二.近づいたとき一瞬ピントがあったビデオの一コマを載せておきましょう.これビデオでピントが来ていたら大成功という近さですね.

▲産卵中のアオサナエのメス.あまり近すぎても撮影には困ってしまう.

このあとしばらくメスは入って来ず,11:05にやってきました.やっと10秒くらいピントが来た産卵を撮ることができました.アオサナエは産卵時間が1分ほどですので,それまでに近づいて,ファインダー内にとらえて,ピントを合わせてという動作が入り,しかも相手はじっとせず10数秒で場所を変えるので,それなりの動画を撮影するのはなかなか難しいと感じました.

▲産卵中のアオサナエのメス.やっと撮影できた10秒ほどの中からの一コマ.

入ってくると続くもので,11:21,11:59と産卵が続きました.しかし,あちこち動き回っての産卵で,失敗続き,失敗その三,その四です.結局,5回産卵に入ってきたわけですが,やっとのことで,10秒余りの動画が取れただけの惨敗でした.スチル写真なら大成功というところでしたね.本当にビデオは難しいです.

▲流れの方を見ながらメスがやってくるのをじっと待っているオス.

ということで,今日は多くのメスがやって来てくれたのに,成果はほとんどなしという状態でした.アオサナエも,5月中の方が数が多い感じがしました.5月中下旬というのはいろいろなトンボが重なる時期で,本当にもっともっと時間がほしいですね.

最後に,惨敗したビデオを紹介しておきます.

アオサナエの産卵