トンボ歳時記
No.312. オニヤンマ産卵リベンジ(2). 2011.9.18.

さて,オニヤンマを待ちましたが,予報通りに晴れず,どんよりとした空気の動かない状態が続いています.こういうときはトンボの活動も鈍く,いつも元気なオオシオカラトンボもじっと止まったままで動こうともしません.オニヤンマも,オスさえ姿を見せません.ということで,午後の産卵の可能性の高い時まで,時間をつぶしに,さらに北の方に,まさかいないだろうと思いつつ,飛来種を探しに行くことにしました.

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▲観察に出かけた湿地.
 アジアイトトンボ,キイトトンボなど,夏のトンボが頑張っていた.

現地ではギンヤンマがたくさん飛んでいました.そんな中,ノシメトンボがもはや産卵をしていました.最初の産卵は.見つけたとたんにオスがメスを放し,警護しながらの単独産卵になりました.

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▲ノシメトンボの警護つき単独打空産卵.

すぐ横では,またまたナツアカネが連結産卵しています.このペアも,まもなくオスがメスを放し,警護つきの単独産卵に移行しました.

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▲ナツアカネの打空産卵.
 上から,連結産卵のオスがメスを放し,警護つきの単独産卵になったようす.

そうこうしていると,またまた横で,ノシメトンボの連結産卵が始まりました.このペアも最後は単独産卵に移行しました.

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▲ノシメトンボの連結打空産卵.

これらの産卵が終わると,湿地は静かになり,ほかのアカトンボの姿は見られず,ギンヤンマが追いかけ合いをしながら飛ぶ,夏の雰囲気に戻りました.


さて,ついでにヒヌマイトトンボが今頃いるのかどうかを確かめに行ってみることにしました.

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▲現地の様子.上はムスジイトトンボのメス,下はセスジイトトンボのメス.

さすがにヒヌマイトトンボはいませんでした.といってもあまり丹念に探したわけではありません.飛んでいたのは,ムスジイトトンボ,セスジイトトンボ,アオモンイトトンボ,アジアイトトンボでした.

ということで,時間もちょうど良くなってきたので,オニヤンマの産卵を見に戻ることにしました.

......(3)に続く.