トンボ歳時記
No.301. オナガサナエをビデオに記録する. 2011.8.8.

昨日オナガサナエの産卵に数多く出会えたので,確実に記録できるときは必ず記録しておくという原則で,今日はビデオを回しに出かけてきました.

ビデオに撮りづらいアングルなどに入ったときは,カメラで記録しました.今日は遠景のショットばかりを集めて,産卵環境を示してみました.

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▲オナガサナエの停止飛翔産卵.

この日も,10:30〜14:00の間に,10回以上産卵にやってきました.産卵密度の高い場所です.少し周辺を探索してみましたら,何かの事故でしょうか,オナガサナエのメスが水面に落ちて死んでいました.もはやアメンボがたかって掃除しています.複眼がまだ輝いていますので,今日の事故死だと思います.

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▲オナガサナエメスの事故死.

今日はオスも少し数が多くいました.撮影場所とは違うところにも,メスを待っているオスがいました.

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▲オナガサナエのオス.少し深い流れの畔に止まっている.

この場所は,下の写真のような場所で,昔の小川を連想させるところです.こういった環境は,大水が出ると一変します.でも大水は土砂を運び,そして自然の力でまた別のところに同じような環境が形成され,オナガサナエはそこに集まってくるのでしょう.ダイナミックな環境の変化と,それに適応しているオナガサナエなどのトンボの関係を想像してしまいました.ただ,河川改修で大規模に浚渫されてしまうと,回復までには時間がかかり,代替繁殖場所がなければ,その地域から極端に数を減らしてしまうことになります.この県西部の川は,2年前に大洪水があって,どんどん河川改修が進んでいます.この場所も,いつまでこの状態が維持されるか,全くの不明です.

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▲オナガサナエの産卵環境.