今日は午前中に仕事が入り,午後からの観察になりました.梅雨明け宣言がなされ,午後からは青空が広がりました.例年にくらべると,梅雨明けにしてはまだ少し早い時期なので,川へ,春〜初夏のトンボの生き残りを探しに行きました.
▲観察地の川.空は晴れて,もう完全に夏空になっている.
川に着くと,オナガサナエが羽化した後があって,夏の始まりを感じさせられました.
▲オナガサナエの羽化殻.
着いたのが14:30くらいで,一番暑い盛り.トンボはほとんど見あたりませんでした.それでも,グンバイトンボのオスが,河畔の草むらに止まって,摂食をしていました.
▲グンバイトンボのオス.なかなか晴天の日にお目にかかれない.自然光写真.
川では,アオハダトンボの生き残りが飛んでいました.オスが3頭,メスが2頭だけいました.
▲アオハダトンボ.上:流れに止まる.中:オス,下:メス.
もうアオハダトンボもすっかり数が減ってしまいました.ヤマサナエとかアオサナエの生き残りが来ないかと待っていましたが,結局来ませんでした.暇にまかせて幼虫をすくうと,アオサナエ,ヤマサナエ,ダビドサナエ,オジロサナエ,コオニヤンマなどのサナエトンボ類や,コヤマトンボ,ハグロトンボなどが多数入りました.ハグロトンボはまだまだ小さいのもいて,羽化はこれからという感じでした.もっとも,1オスだけ飛んでいましたけれども.
コオニヤンマは成虫が時々訪れて,飛び去っていきました.そのうちの一頭が,突然飛び立ったかと思うと,さっき撮影したアオハダトンボをくわえて,コンクリートの壁に止まりました.
▲時々訪れるコオニヤンマ.下はアオハダトンボを捕まえたコオニヤンマ.
寿命が来るというよりは,こうやって,一つの季節のトンボが急激に減って,次の季節のトンボへと移り変わっていくのだなと感じました.