トンボ歳時記
No.171. ハッチョウトンボの観察. 2010.7.4.

今年は去年見なかったトンボたちを優先しながら,トンボ観察に出かけています.去年は湿地性のトンボをほとんどパスしていたので,今年はそれらを見に行く機会が多くなっています.モートンイトトンボ,サラサヤンマ,ムカシヤンマなどがそのよい例です.

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▲ハッチョウトンボを観察した湿地.

さて,今日はついているようで,ハッチョウトンボを見に行ったときうまく晴れ間がでて,しかも着くと同時に交尾態が飛んできたりして,満足のいく観察でした.

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▲湿地に止まるハッチョウトンボのオスたち.

ハッチョウトンボの交尾は非常に短時間です.1分は続かないでしょう.ですから,交尾した個体が止まったら,シャッターを切り続けることが肝心です.ゆっくりアングルなどを考えていると,あっという間に離れてしまいます.

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▲ハッチョウトンボの交尾.
 上・中右:交尾,中左:交尾を解いた瞬間.
 下:オスは交尾したメスを警護するかのようにすぐ上を飛んでいる.

交尾が終わるとメスは離れ,すぐ近くに止まります.オスは近くを飛び回り,他のオスが来ないよう警戒しているようです.メスはさっと飛んで,数回打水して産卵し,またすぐに止まります.これを写真に撮るのは至難の業です.結局全部ピンぼけでした.

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▲成熟したオスとメス.

オスはたくさん湿地に出ていましたが,メスは少し離れたところにいるのか,産卵に来ている個体以外,姿を見つけることができませんでした.産卵が終わって逃げていくメスを見ていると,かなり隣接樹木の上の方に飛んでいくようです.

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▲未熟個体(上段・下段)と半成熟個体(中段).

未熟個体は湿地のすぐそばで過ごしていました.まだ羽化して間がないようでした.

久しぶりにハッチョウトンボを見た気がします.まだまだ元気でよかった....