トンボ歳時記
No.089. 六甲山のトンボ調査(1). 2009.8.3.

今日は,摩耶山のあじさい池を最東に,西部六甲山地のいくつかの池へエゾトンボ類を探しに出かけました.教育植物園及びその周辺,かわうそ池,あじさい池,穂高湖へと行ってみました.

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▲教育植物園内にある暗い池

教育植物園付近では,リスアカネが何頭か池に出ていました.リスアカネは早くから繁殖活動を始める赤トンボで,7月の中下旬には産卵を見ることができます.今日は産卵は見られませんでした.

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▲リスアカネのオス.日陰で木漏れ日が射すところに止まっている

リスアカネ以外には,モノサシトンボ,コオニヤンマがいただけでした.

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▲かわうそ池.昔は透明だったのにいつからか水の濁りが消えなくなった

次に,かわうそ池に行きました.かわうそ池は以前は水が透き通っていて,沈水植物なども繁茂していましたが,最近はいつ訪れても水が濁っています.ここでは,遠くにヤンマ類2頭の飛翔を見ましたが,あとは,ハグロトンボ1頭,高いところにたまっているネキトンボ1頭,モノサシトンボ1頭を見ただけです.何ともさみしい....

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▲あじさい池.池の感じは一時期よりよくなっている

気を取り直して,一番エゾトンボ類の可能性が高い,摩耶山のあじさい池に行きました.しかしここも,オオシオカラトンボとモノサシトンボだけ.オニヤンマのオスが1頭だけ,メスを探しに入りました.

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▲あじさい池のモノサシトンボ(左)とオオシオカラトンボ(右)

ここまでエゾトンボは全く見つからず,またどの池も,オオシオカラトンボやモノサシトンボなどがいるだけで,全く静かな池々でした.六甲山のトンボが減っているのを本当に実感しました.