今日は,関西トンボ談話会の調査会で,ヒメサナエとオジロサナエを観察に行きました.兵庫県中部の川の源流域で,両種が結構数いるところです.
▲源流域で,上に樹木が覆い被さり,浅く流れの緩い場所.
こういった産卵環境は,私にはなかなか見つけにくいのですが,ベテランのY氏はさっさと見つけ,陣取っていました.おかげで,色々な写真を撮ることができました.
▲ヒメサナエのオス.日向で静止してメスを待っている.
ヒメサナエは,流れの岸近くの浅いところに来てホバリングするようにして卵塊を作り,打水して放卵します.なかなか,打水した瞬間は撮れません.私にはこれが精一杯です.
▲ヒメサナエのメス.産卵に来て水面近くでホバリングをしている
一方オジロサナエは,もっと弱い流れの所に産卵していました.同じ場所といっても,オジロサナエとヒメサナエは微小産卵場所を異にしているようです.
▲オジロサナエのメス.静止して卵塊を作っている.
オジロサナエは静止して卵塊を作り,飛び立ったと思ったら打水して放卵します.上の写真は卵塊を作っているときのもので,わずかに赤いものが腹部先端下面に見えます.オスはなかなか降りてこず,降りて止まってもすぐに逃げてしまいます.これはきっと人間が3人も産卵場所を監視していたからでしょう.
▲オジロサナエのオス.降りてきてもすぐに樹上に上がってしまう.
今日はほとんど動かず,ここぞというところでトンボを待つ戦法でしたが,産卵の観察はこういった粘りが必要なようです.気の短い私には苦手......
いずれにしても,あまり今まで観察に出かけたことのないトンボ種で,それなりにおもしろい一日でした.
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