H086.オオキトンボ Sympetrum uniforme
オオキトンボは絶滅危惧I類のトンボで,全国的に非常に減っています.兵庫県ではまだ比較的多くその姿が観察できます.それは,ため池数が多いことと,その管理に,秋の水落が積極的に行われていることが効いていると思われます.多くのオオキトンボが,水落をしたため池の底が露出した岸辺部分で打泥産卵するからです.しかし面白いことに,そういった環境が現出しないため池にも結構出現します.その場合は,池の中央部分で連続打水産卵します.時にオオクチバスに飛びかかられることもありますが,打水後高く飛び上がるようにして,そういった攻撃の被害に遭いにくいような行動が進化しています.ビデオに撮るとよく分かりますが,打泥産卵の時は動きが小さくフレーム内に収めるのが楽ですが,打水の時は動きも大きくフレーム内に収めることが困難になります.