ナニワトンボを観察に出かけたときでした．池の一端から水がわき出しており，そこからチョロチョロと水が流れ出て，水落で露出した池底に小さな湿地と細流ができていました．そこにはマユタテアカネのオスが3頭ほど集まっており，縄張りを形成していました．メスが入ってくると交尾・産卵とお決まりの行動が観察できます．マユタテアカネの連結打泥産卵は，メスの腹部をまっすぐに突き刺し，打泥後に飛び上がる距離が長いのが特徴です．マユタテアカネは水際で打泥しますが，そこには捕食者のカエルが待ち構えています．このビデオでは偶然カエルが産卵中のマユタテアカネに食いつく瞬間を捉えることができました．やはり，打泥後に高く飛び上がるのは，カエルを恐れてのことだとの確信が強まりました．ただこの勝負はカエルに軍配が上がったようです．