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H092.ハッチョウトンボ Nannophya pygmaea
ハッチョウトンボは日本最小のトンボと言われるが,実際はヒメイトトンボの方が体長がほぼ同じで体が細いので,より小さく感じられる.ハッチョウトンボは6月ころには湿地に出てきて活動を始めている.さすが不均翅類,小さいだけに非常にすばしこく飛び回る.ビデオでもその飛翔はなめらかに映らず,カクカク動いて見える.交尾オスが警護する「警護産卵」だが,オスが2頭以上産卵メスを狙ってくると,警護オスが1頭と相手をしている間にもう1頭にそのメスを取られる.こういうことはしばしばあるので,結局メスは産卵途中で複数回交尾を強要されることになる.またメスは産卵中よく止まるが,これはオスが多い生息地に見られる産卵メスの行動である.