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H005.コバネアオイトトンボ Lestes japonicus
コバネアオイトトンボは,通常,カンガレイやクログワイなど,柔らかい組織を持つ抽水植物に産卵するといわれる.現に,ほとんどの生息場所にはカンガレイやクログワイの群落が広がっている.この生息地にはカンガレイはわずかしかなく,ヒメガマの群落が湿地状の浅い岸辺に広がっている.以前に訪れたときには,そのわずかなカンガレイに産卵しているのを見たのだが,今年の観察ではまったくそこに産卵する姿を見なかった.成虫は結構見つかるのでどこで産卵しているのかと探し回ると,ヒメガマの葉に産卵をしていたのだった.ヒメガマの葉はコバネアオイトトンボにとっては固く,産卵管をゴシゴシ動かして,苦労して組織を切り開く姿が見られる.同じヒメガマに産卵するアオイトトンボより産卵速度がかなり遅いことが,ビデオの PinP の映像で分かるであろう.