No. 1004. 成虫越冬種活動始まる.2025.4.7.

今日はとても暖かい一日でした.こうなってくると,身体がうずうずしてきます.今年は春先気温が低かったし,ガソリン代も高いので,確実に見られるまで出るのを控えていました.

現地に着くと,オツネントンボが2桁はいたでしょうか,池岸を飛び回っていました.オスばかりです.向かい合っては追いかけ合うといった闘争劇が繰り広げられていました.


▲池岸に止まるオツネントンボ.▲

池のまわりを探索していると,ワンペアだけが産卵をしていました.他のオスに干渉されながら産卵をしていました.さすがに産卵ペアが一組しかいないためか,非常に敏感で,近づこうとすると,私の影の動きに反応するのでしょうか,すぐに産卵を止めて飛び立ってしまいます.


▲カンガレイの枯れ茎に産卵するオツネントンボのペア.▲

今年は池がきれいに掃除されていて,去年の水草の枯れ茎があまりありません.カンガレイの茎が柔らかいためか,飛び立ってもまた戻ってくるというように,好んでカンガレイに産卵しています.あと一週間もすればたくさんのペアが産卵を繰り広げると思います.


▲すぐに産卵を止めて岸に避難するペア.▲

オツネントンボが「枯れ草色」をしているのは,この季節に活動をするということと,植物の自然状態にマッチしていることが分かります.

あとホソミオツネントンボも,気の早い1オスが池に姿を現していました.


▲ホソミオツネントンボのオス.▲

公園では,コブシの花が満開でした.もちろん桜も満開状態です.暖かい地方ではもうタベサナエが出ている地域もあるようです.


▲満開のコブシの花.4月4日撮影.▲

私の住まいの近辺でも,いよいよトンボの季節が開幕です.

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No.1003. オツネントンボ集まり始める.2025.3.10.

2月からときどき暖かい日がありましたが,今日初めてトンボ観察に出かけました.オツネントンボなどを探しに出かけました.昨年は3月11日が初見日でした.

のべ2頭のオツネントンボを見ました.ただ結構敏感で近づくとすぐに飛び去ってしまいました.やっとのことで写真を1枚だけ撮ることができました.


▲オツネントンボのオス.▲

池にはまだ出ていませんでした.今年は観察モードではなく調査モードにしたいと思っています.あまり出かけることのない場所を探索しようと思います.

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No. 1002. トンボの生き残り調査.2024.12.9,10,12.

12月,9,10,12日と,近所の池や公園にトンボの生き残り調査に出かけてきました.今日12日はとても寒く,気温は8℃で,トンボは全く見られませんでした.10日が一番暖かく,9日は太陽が雲に隠れることが多かったようです.そんな感じで,見られたトンボは,アキアカネ3頭,キトンボ2頭,コノシメトンボ1頭でした.私的には,コノシメトンボのもっとも遅い記録が12月5日でしたので,記録更新になりました.


▲アキアカネのオス.▲


▲コノシメトンボのオス.まだ若い感じのする個体である.▲


▲キトンボのオス.▲

オオキトンボの終見記録を伸ばすことが目的でしたが,オオキトンボがみられた池3カ所すべてで,その姿が見られませんでした.オオキトンボの活動もどうやら終わりを迎えたようです.

そろそろトンボの季節も終わりに近づいたようです.

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No. 1001. トンボの生き残り調査.2024.12.3.

今日は高気圧におおわれ晴れていましたので,トンボたちの生き残り調査に出かけてきました.3ヶ所へ行ってきました.4ヶ所行く予定でしたが,曇ってきたため途中で中止しました.

12月に入ったばかりですので,まだそこそこ生き残っていると思います.まずはオオキトンボ.オオキトンボは,他府県では非常に数を減らしていますが,兵庫県は幸い,まだかなり普通に見られるトンボです.


▲一つ目の池で見られたオオキトンボ.少なくとも3頭のオスが見られた.▲


▲三番目の池にもオオキトンボのオスがいた.▲

次はキトンボです.今日はメスに出会えませんでしたが,オスは4頭ほど見かけました.


▲キトンボのオスたち.2カ所目の池近く.▲

アキアカネも数が少なかったですが見られました.


▲アキアカネのオス.一つ目の場所.▲

マユタテアカネもオスとメスがそれぞれ1頭ずつ.キトンボに混じって止まっていました.


▲マユタテアカネのオスとメス.2つ目の池.▲

あと,タイリクアカネが1頭.これは近づくことができず,遠くから証拠写真という感じでした.


▲タイリクアカネのオス.3つ目の場所.▲

オオキトンボの私個人の終見記録は12月8日です.このあとしばらく寒い日が続きますが,それが明けてから終見記録の更新に挑みたいと思います.

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No. 1000. 渋い色彩のキトンボとオオキトンボ.2024.11.20.

キトンボとオオキトンボの季節になりました.繁殖シーズンからいうとオオキトンボはもう終わりの時期です.しかし,11月下旬頃のオオキトンボは茶色になってとても渋いのです.これは多分赤色の色素が出てきて,もともとの黄褐色と混じってそう見えるのではないかと思っています.またキトンボの方も,特にメスが濃い緑茶色になるので,他のトンボでは味わえない色合いになります.これはよく晴れた日でないと写真の色が出ないので,今日はそれを撮りに行くことにしました..

ちょうどこのブログも1,000回目を迎えましたので,私の好きな茶色のトンボたちを載せることにしました.同じく茶色で好きなのは,先日紹介したコバネアオイトトンボも含まれます.このトンボにもゲスト出演してもらいました.「私の好きな色彩を持つトンボ」として1,000回目のブログを飾ることにします.


▲キトンボのメス.赤くならずやや緑がかった茶色が渋く感じます.▲


▲これは上とは違うメスの個体.地色が明るい黄色なのでこのような色彩になる.▲


▲キトンボがなぜこんな色彩かは紅葉した葉に止まればわかる.▲


▲オスは翅は黄色くてきれいでも腹部が赤く,やや渋さには欠ける.▲

今日行った先では,キトンボは,オスが2頭メスが2頭見られました.

次はオオキトンボです.オオキトンボはオスの方が渋い色になります.11月下旬頃になるとこの茶色の傾向がはっきりと出てきます.10月の下旬ですと,まだ薄黄色でもう一つ渋さには欠けています.老熟するほどいい色が出てくるのですね.


▲オオキトンボのオス.同じ個体.赤銅色とでもいうか,オオチャトンボだ.▲


▲これは上とは別の個体.他に類を見ない色彩である.▲


▲メスは少し緑味を帯び,これもまた渋い色彩である.▲

秋深くなると,赤色または黄褐色のトンボが増えてきますが,キトンボとオオキトンボは鮮やかな緑茶色や茶色になります.年間を通じてこの時期だけにしか見られないトンボの色彩です.そしてコバネアオイトトンボ.オオアオイトトンボもかなり茶色味を帯びた色になりますが,やはり,胸部の薄緑色が茶色と妙に合うんですね.


▲コバネアオイトトンボの茶金色個体.2024.11.12. ▲

ということで,私が惹かれている色のトンボを紹介しました.

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最後にニュースを一件.きょうシオカラトンボのテネラルな個体を見つけました.最近の気温上昇で,生活史の季節的な枠組みが乱されるのではないかという心配をずっとしています.こういう尋常じゃない時期のトンボ出現はやはり最近の気温上昇が原因だと思います.このシオカラトンボはきっと子孫への遺伝子を残さずに短い生涯を終えるのでしょうね.


▲以前にも11月にシオカラトンボを見たことがあるが,...▲

さて,1,000回を突破したトンボノートですが,健康が続く限り発信を続けていきたいと思っています.今後ともよろしくお願いします.

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