Mo. 995. アオイトトンボ属3種.2024.10.31.

今日は晴れるという予報でしたが,一日中雲が全天を覆っていて曇の状態でした.ただ雲がうすくなってそれを通して日が射すこともありました.池は2つ回りました.写真は特に区別せずに掲載します.観察ねらいのトンボはアオイトトンボ属です.まずはアオイトトンボです.アオイトトンボは通常は9月下旬が最盛期ですので,もう時期的には終わりに近い感じです.


▲もう老熟の状態にさしかかった感じのアオイトトンボだ.▲

アオイトトンボの数もとても少なかったようです.対してオオアオイトトンボは数が最も多く,たくさんのタンデムペアが飛び回っていました.時刻は14:00少し前でしたので,タンデムで飛び回る時間帯です.草地の上や池の畔の草に止まって,交尾やぶら下がりが見られました.


▲アオイトトンボなどに混じって池畔の草に止まるオオアオイトトンボのペア.▲

最後のアオイトトンボ属はコバネアオイトトンボです.兵庫県ではもう絶滅寸前といった感じですが,今年もまだ,オスの静止や産卵等の活動が見られました.


▲コバネアオイトトンボのオスの単独静止.すべて別の個体である.▲

産卵ペアは1組だけでした.個体数が少ないとトンボは敏感になりますが,このペアも例にもれず非常に敏感で,私がそっと近づいていくと産卵を止め,メスが様子をうかがう状態が続きました.が,やがて飛び去って,見失ってしまいました.


▲コバネアオイトトンボが産卵していたが,近づくと産卵を止めやがて飛び去った.▲

アオイトトンボ属が活動をする横ではアカトンボが産卵をしていました.リスアカネとナツアカネで,打空産卵をするトンボばかりでした.


▲リスアカネの打空産卵.連結2ペア,単独1頭でした.▲


▲池の畔で産卵するナツアカネのペア.▲

ちょっとの気温上昇と薄日のもとで繁殖活動を繰り広げる秋のトンボたちでした.

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今日初めて出会ったトンボ
No. 77. コバネアオイトトンボ,産卵.

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No. 994. ベニトンボがいた.2024.10.30.

今日は朝から青空が見え,アオイトトンボ系のトンボを見に行くことにしました.しかし一つ目のやや離れた観察地では,なんと雲が黒く広がり雨まで降る始末でした.そこで,よく晴れている自宅近所の公園に引き返し,オオアオイトトンボの産卵を探すことにしました.時間は14:00をまわっており,オオアオイトトンボの産卵にはちょうど良い頃合いでしたが,アカトンボの繁殖活動にはちょっと遅く,午後休み状態の観察になりました.

アカトンボを探していると,なんとベニトンボが止まっているのを見つけました.兵庫県でもベニトンボの報告はあちこちで聞かれ始めています.


▲ベニトンボのオス.すべて同じ個体.▲

奈良県など非常に多くの個体が観察されている地域の報告では,10月に数が多くなると言われています.タイワンウチワヤンマと同じように,やがてこのトンボも兵庫県で普通に見られる仲間になるのかもしれません.

その他のアカトンボでは,まずアキアカネの数が増え始めていました.


▲アキアカネのオスとメス.メスは腹部が赤色と褐色のものがいた.▲

この公園には,前に来たときにはコノシメトンボがたくさん見られました.しかし今日はその姿はほとんど見られませんでした.オスメス各1頭ずつでした.


▲コノシメトンボのオスとメス.▲

その他のアカトンボとしては,マユタテアカネとナツアカネがいました.


▲マユタテアカネのオス.▲


▲ナツアカネのメス.▲

さて,目的のオオアオイトトンボですが,日陰にあって,木漏れ日が射す池に行きました.最初見たときは何もいないように感じましたが,しばらく待っていると,タンデムペアが飛ぶのを見ることができました.あちこちに止まったり飛んだりしていました.産卵が始まるまでによくある風景です.


▲タンデムのオオアオイトトンボはしばらくの間タンデムで飛び回る.▲

時刻は14:22,だいたい15:00を過ぎると産卵を始めますので,もう間もなく産卵をするはずだということで待つことにしました.しばらくすると,低いモミジの茎に止まって,産卵を始めました.


▲水面におおいかぶさるモミジの茎に産卵するオオアオイトトンボ.▲

このペアの産卵を撮影していると,もう一組のペアが産卵にやって来ました.やはり同じ木の枝に産卵を始めました.


▲もう一組のタンデムペアの産卵.▲

葉の茂り方がカメラのストロボの光を遮る位置に産卵をしていましたので,結構ペアの近くでカメラがごそごそ動いたためか,短時間でいったん飛び去ってしまいました.まあ,産卵していることが記録できたので,今日はここまでにしました.

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今日初めて出会ったトンボ
No. 76. ベニトンボ,オス.

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No. 993. 旅行で見たトンボたち.2024.10.28.

10月後半に家族旅行に出かけました.主に東北地方を回ったのですが,その旅行中に出会ったトンボたちについて記録しておきたいと思います.特に自分的には「松島」で非常に面白い経験をしました.それについてはまた後ほど書きます.

■2024.10.24. 宮澤賢治イーハトーブ館(岩手県花巻市)


▲宮澤賢治イーハトーブ館.▲

イーハトーブ間前の広場で見たトンボはノシメトンボ,アキアカネ,ナツアカネでした.まだ午前中でしたが,オスやメスが止まっていて,特に繁殖活動をするでもなくねぐらで休んでいる個体たちのように見えました.


▲ノシメトンボのオスとメス.▲


▲アキアカネのメス.▲


▲ナツアカネのメス.▲

東北地方の10月下旬とはいえ,まだまだ暖かく,タンデムのアキアカネやノシメトンボも飛んでいて秋の真っ最中という感じでした.

■2024.10.25. 「松島」大高森/野蒜海岸(宮城県東松島市)

ここで見たトンボは衝撃的なものでした.それはアキアカネの大群飛です.アキアカネが大量に移動する話はときどき各地の同好会誌に出ています.古典的で有名なのは,越佐昆虫同好會々報の馬場金太郎氏の観察記録です(馬場,1953).柏崎市で1952年9月21日に観察されたものすごい大群のアキアカネの集団飛翔が記されています.少し引用してみましょう.

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空は絶好の秋晴で,東南の微風が吹いている事が附近の工場の煙突の煙のなびき方もよって判った.蜻蛉は窓辺を近く通るのをみると皆アキアカネの成熟型であった.どれもこれも雌雄2頭宛つるんで,風向に対して稍々斜めに東東北方へ流れる如く後から後から飛んで行く.私の目路の続く限り同様の風景で,後刻少しく歩いてみたところでは少なくとも旅館の前後1粁は同じ有様であり,その先どの位同様の光景が続くか一寸見当も付きかねた.念の為に数えてみると,6時35分~6時50分の15分間に私の眼界を通過したものは796組で,単独につるまず飛びすぎたものはその間わずかに6頭を数えたのみであった.

馬場金太郎,1953.新潟県北部地方の蜻蛉(第三報)アキアカネの生態其の他.越佐昆虫同好會々報,7(4):128-139.
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まだまだ馬場氏の報告は続きますが,4kmの幅で,推計17万頭のアキアカネが移動したとされ,9時過ぎにはその姿が見られなくなったと記されています.

さて,私の見た場所はかの有名な景勝地「松島」です.下の地図の鳴瀬奥松島ICで車を降り,鳴瀬川沿いに野蒜海岸へ出て,大高森へ進む車の中で見ました.


▲国土地理院タイルに観察場所やトンボの飛行方向示す赤矢印を記入し掲載.▲

車で鳴瀬奥松島ICを降りたのが9時40分ぐらいでした.すると,鳴瀬川の方から道路を横断するように無数のアキアカネのタンデムが道路を横切っているのに出会いました.家族旅行ですので降りて観察というわけにもいかず,そのまま走り続けました.ところが,行けども行けどもこのアキアカネのタンデムの大群は道路を横切っていきます.車で走っていると,次々と車に当たってしまうほどです.もっとも,多くはうまくよけて飛んでいます.こちらもトンボを殺したくないのでスピードを落として走ることになりますが,後続車が追いついてくると,制限速度程度では走らないといけません.何度かトンボが当たる音がしました.後で気づいたのですが,車には1ペアと1頭のアキアカネが貼り付いていました.


▲車のヘッドライトの隙間に挟まり込んだアキアカネのオス.▲

また,道路には無数のアキアカネが落ちているのが確認できます.トンボに興味のない一般の人は,次々とトンボをはねて走っているようでした.


▲道路や歩道にはたくさんのアキアカネのロードキル個体が散乱している.▲

これが,大高森の登山口近くの駐車場に着くまでずっと続きました.Googleでルート検索すると,9.8kmとなります.みなさんはウスバキトンボが水田の上などで集団で摂食飛翔をしているのを見たことがあるかと思いますが,あれのもの凄い数の状態を想像してください,それがほとんどタンデムで途切れず次々と同じ方向に道路を横切り続けるのです.トンボの飛ぶ方向は決まってみな同じ方向です.地図に書いている赤矢印がだいたいの方向になります.飛んでいる個体はおそらく数万頭は下らないと思います(後に推計してみます).ロードキルの個体も,10mに1頭として約10kmで,1,000頭は下らないでしょう.

大高森の駐車場に車を止めたとき,あちこちにトンボが止まっており,少し向こうでは集団で摂食飛翔をしていました.これは写真に撮っておきました.


▲飛んでいても判ったが,間違いなくアキアカネである.▲


▲ただ,少数ではあるが,ノシメトンボも混じっていた.▲


▲駐車場で摂食飛翔するアカネ.アキアカネにノシメトンボも混じっている.▲

家族旅行なので,「すごいもの見たなぁ」などと言いながら,「松島」の風景を見るために大高森の山頂へ登ることにしました.頂上は標高100m程度あります.登って「松島」を展望しました.するとなんと,大高森の頂上を越えて次々とアキアカネが飛んでいくのです.道路で見たあの風景は大高森の頂上でも繰り広げられていたのです.そこで,大群の写真を撮ってみましたが,写真に撮ると意外と写らないものです.


▲撮影地点A:大高森からの展望.白矢印の先にアキアカネのペアが飛んでいる.▲

上の写真で認められるトンボはせいぜい1,2ペアですが,実は白矢印の先にペアが写っているのです.これは元サイズでないと判りません.元サイズは横が6000ピクセル以上あってあまりにも大きいので,下記にリンクしておきました.ご興味のある方はいちどクリックして見てください.表示されたあとももさらに拡大してみていただくとよく分かります.矢印以外の部分にもまだ黒い影が写っている可能性はあります.

ここをクリック:上の写真の拡大サイズ版(2.8MB)

さて,大高森での観光を終え,さすがの私も今後このアキアカネの群飛に出会える機会はないと考え,家族旅行ではありますが,少し観察をさせてもらうことにしました.観察場所は観察地点Bの野蒜海岸にしました.野蒜海岸に着いたのは11時ごろでした.この時刻になってもまだアキアカネは飛んでいますが,さすがにその密度は少し小さくなったような気はします.アキアカネは海の方から飛んでくるので,海岸の波打ち際まで行ってみました.よく観察していると,海を渡って飛んできているのです.


▲観察地点B:野蒜海岸.白矢印の先にアキアカネのペアが飛んでいる.▲

これについても同様で,大きなサイズの画像を下記にリンクを張っています.興味がある方はクリックしてみてください.矢印の付いていないところにもまだ見られます.

ここをクリック:上の写真の拡大サイズ版(2.4MB)

もう一つ.ここは航空自衛隊の松島基地のすぐ近くで,よくご存知のブルーインパルスが飛ぶところです.この日も訓練飛行をやっていました.遠くを飛ぶ4機のジェット戦闘機を撮影したコマに,268頭のアキアカネが写っていました.


▲遠くを飛ぶジェット戦闘機とともに写っているアキアカネの群れ.▲

ここをクリック:上の写真の拡大サイズ版(11MB)

この写真は,アキアカネを判別するために,JPEGの荒れが目立たないよう圧縮率を下げていますので,ファイルサイズが大きくなっています.

この写真をもとに推計を行ってみたいと思います.この群れは旋回しているわけではなく,すべて陸(手前)に向かって同じ方向に飛んでいます.そこで,この写真のアキアカネが写っている左右の長さを500mと仮定し,この写真で確認できる群れが15分で上陸するとします.もちろん群れはそのあとも続々と続いてやって来ます.

すなわち500mの幅の群れが15分で268頭(ペア)が波打ち際(つまり道路)を横切ると仮定しましょう.これが海岸に沿う道路で少なくとも 10km(=10,000m)にわたって起きています.そして観察によると,これが少なくとも2時間(=120分)は継続していました(実際はもっと長いと思われる).したがって,268*(10,000÷500)*(120÷15)=42,880となり,少なくとも数万頭の群れ(ペア)であることが推定されます.しかもほとんどはタンデムですので,個体数に直せば10万頭ほどのアキアカネの群れといえるでしょう.

海から次々アキアカネが砂浜に上がってきます.波打ち際から離れて飛んでいる個体はちょっと写真が撮りにくいので,波打ち際を飛ぶ写真がやっとでした.


▲波打ち際を飛ぶアキアカネのペア.▲


▲砂浜に上がってさらに陸地の方に飛んでいくアキアカネのペア.▲

砂浜で交尾しているペアもいました.


▲砂浜で交尾をするアキアカネのペア.▲

このアキアカネの飛行が,通勤飛行なのか,季節的待避場所から平地へ降りてくる飛行なのかは分かりません.時期的には通勤飛行である可能性が高いですが,これほどの集団大移動は一種の生息場所移動にように見えます.いずれにしても,バッタの集団発生のようなトンボの大量飛行は初めての経験でした.

■2024.10.27. 白川郷のキトンボ(岐阜県大野郡白川村荻町)


▲白川郷.岐阜県白川郷.▲

白川郷を観光しました.白川郷は湧き水でしょうか,集落内に用水路が整備されていて飲めそうなほどきれいな水が流れていました.流れに生息するミヤマアカネが流れの畔に止まっていました.


▲白川郷を流れる用水路に生息していると思われるミヤマアカネ.▲

その水が所々に浅い水たまりを作っていました.そこにキトンボが数ペア集まって産卵活動を繰り広げていました.


▲産卵するキトンボペアその1.▲


▲産卵するキトンボペアその2.▲


▲産卵するキトンボペアその3.▲

キトンボが複数産卵する姿は,いつ見てもいいものです.白川郷は意外とトンボがたくさん見られる場所かもしれません.まあ,今回は外国人観光客ばかり見ていた気がします.もっとも私がキトンボの写真を一生懸命撮っているのを外国人観光客にじっと見られていましたけど(笑).

以上,家族旅行の傍ら見たトンボの報告をしました.

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No. 992. オオキトンボの活動観察.2024.10.13.

昨日の観察地でその場所初のオオキトンボを目撃しましたが,写真に収められなかったので,今朝もう一度オオキトンボ探しに出かけてみました.見つからなくても産卵の活動時間帯になら出てくるかもしれないという大雑把な予測です.しかしながら,意外とあっさりと草に止まるオオキトンボを見つけました.しかもメスでした.これでまたオオキトンボが見つかった場所が増えました.


▲オオキトンボのメス.朝日を浴びて草地で休んでいる.▲

ここで時間を潰すつもりでしたが,意外とあっさりと見つけたので,ちょっと気合いを入れて,オオキトンボの繁殖活動を見に行くことにしました.まだ時間的には間に合いそうです.

一つ目の池に行きましたが,水が完全に落ちていなくて,オオキトンボの姿はありませんでした.ただ,ここに少数生き残っていたマイコアカネが結構たくさん止まっていました.今年はアカトンボの数が多いと感じていますが,こんなところでもマイコアカネの数でそれを感じてしまいました..


▲最初に訪れたオオキトンボ目的の池にはマイコアカネがたくさん止まっていた.▲

そこで,もう一つの池に行くことにしました.この池のオオキトンボは,水落をしていなくても打水で産卵するのです.オオキトンボの産卵戦術は,打泥だけでなく打水も可能と言うことで,産卵のための環境はそれほどうるさくない?トンボです.今日見かけた産卵はワンペアだけでした.


▲水がたっぷりとたまっている普通の池で産卵に飛び回るオオキトンボ.▲


▲打水産卵するオオキトンボ.▲

こんな何にもない水面で平気で産卵するのですから,集まってくる環境には難しさはないように思います.それでもやってくる池にはここのように水落をしないでも毎年やってくるし,来ない池には先の池のように水落をしない限りやって来ません.本当に集まってくるのに必要な環境がわかりにくいトンボです.


▲産卵に飛び回るオオキトンボのペア.▲

この池に着いたとき,コンクリート護岸で産卵するマユタテアカネを見ました.この池はオオキトンボもコンクリート護岸で打泥産卵するときがあります.コンクリート張りの護岸で産卵するのは,キトンボでも見たことがあります.コンクリート張りが古くなると普通の石と同じように見えるのでしょうか.それとも,表面に泥が付着し産卵可能な状態になるのでしょうか.たしかに古いコンクリート張りは,写真でも分かるように,表面に泥がたくさん付いていますね.


▲コンクリート張りの護岸で産卵するマユタテアカネ.▲

同じような場所でもうワンペアが産卵を始めました.またマユタテアカネかと思いましたが,写真を撮っていると,どうもマイコアカネのようです.この池には昔マイコアカネがたくさん生息していましたが,まだ細々と生き残っているんですね.ストロボの電池切れに気づかず,逆光で暗い写真になってしまいました.


▲やはりコンクリート護岸で産卵するマイコアカネ.▲


▲コンクリート張りの上に打泥しようとするマイコアカネ.▲

写真のようにコンクリートに腹端を打ちつけています.しかしずっと見ていると,少しずつ移動して,泥や落ち葉の上に産卵することの方が多かったようです.


▲あちこち移動しながら産卵を繰り返すマイコアカネのペア.▲

マイコアカネは各地で数を減らしていますが,今年は過去の生息地でその姿が見られています.先にも言ったように,これも今年アカトンボが多い印象に結びついています.


▲いつまでも残り続けてほしいマイコアカネ.▲

今年アカトンボが多いと感じるもう一つの理由は,コノシメトンボの多さです.各地でコノシメトンボの姿を見ます.それも結構たくさんの数をです.コノシメトンボは,少し前出会うのが難しく感じた時期があって,わざわざ遠方へ出かけて観察していました.今年に関してはその必要はないようです.


▲コノシメトンボのオスが単独でホバリングしてメスを探している.▲


▲コノシメトンボはこのような開水面が大好きである.▲

コノシメトンボの翅端の褐色斑は明瞭で,飛んでいるときにそれがよく目立ち,可憐さが漂うアカトンボです.産卵ショウが終わってからコノシメトンボの交尾態を草むらで発見しました.おそらく産卵が終わったメスを捕まえたのでしょう.


▲コノシメトンボの交尾.草むらでメスを捕まえたオス.▲

コノシメトンボに混じって1頭だけタイリクアカネが飛んでいました.タイリクアカネもついに平地に降りてきたようです.いよいよトンボシーズンも最後のステージに突入しそうですね.


▲コノシメトンボに混じってタイリクアカネも活動を始めたようだ.▲

アカトンボに目を奪われがちな池で,草地でひっそりとアオモンイトトンボが交尾をしていました.


▲アオモンイトトンボもまだ活動している.▲

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今日始めて出会ったトンボ
No. 75. タイリクアカネ,オス.

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No. 991. アキアカネを探しに.2024.10.12.

昨日,兵庫県北部にはアキアカネが降りてきていることを確かめました.今日は南部に降りてきているかを再度確かめに行ってきました.結果的に,1頭だけ見ることができました.いよいよ降り始めてきた感じですね.


▲やっとアキアカネに出会えた.▲

アキアカネ以外には,今年はやたらとコノシメトンボが集まっていました.今年アカトンボの数は,この2,3年に比較して数が多いと思います.酷暑でしたが,アカトンボたちは元気に夏を越したようです.コノシメトンボは,草地や木のてっぺんに数多く止まっていました.


▲ネキトンボのように,高い木の枝先に止まっている個体が結構見られた.▲


▲偶然同じようなアングルになってしまった.コノシメトンボのオスとメス.▲

この場所では,過去にはマユタテアカネがあまりいませんでしたが,今年はあちこちに止まっていました.こういうことなので,アカトンボの数が多く感じられるのだと思います.


▲マユタテアカネのオスとメス.▲

秋の快晴の日差しを受けて,トンボたちの赤が輝いています.日陰に入って水たまりをのぞいてみましたら,リスアカネとオオアオイトトンボがいました.


▲リスアカネのオス.▲


▲オオアオイトトンボのオス.▲

今日も午後休みのアカトンボをねらいました.これ,トンボ確認の目的だけであれば,楽でいいですね.

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