毎年10月になると,トンボ屋さんたちの動きが活発になります.それは,大陸から海を渡って飛来してくるアカトンボを探すためです.兵庫県に毎年のようにやって来る飛来種は,タイリクアキアカネ,オナガアカネ,スナアカネの3種です.私も,30年ぐらい前から飛来種を探しに出かけていますが,これらの出現には一つの傾向が見られます.
1990年代から2010年ぐらいにかけてよく飛来していたのは,タイリクアキアカネです.主に兵庫県の日本海側に飛んできていました.オナガアカネはそのころにも見られましたが,タイリクアキアカネに混じってときどき見つかる程度でした.しかし2010年頃からこの傾向が逆転し,オナガアカネが頻繁に見つかるようになり,タイリクアキアカネはほとんど見つからないような状況になりました.これはおそらく,飛来元の大陸のどこかの地域でこの逆転現象が起きたためとまず考えることができます.しかし,気象状況が変化し,タイリクアキアカネが多数分布している地域から飛来しやすかった風の流れが,オナガアカネが多数分布している地域から飛来しやすくなった風の流れに変化したという可能性もあります.最近の異常気象を見ていると,私は後者ではないかと感じています.
一方スナアカネの方は,21世紀に入ってから兵庫県に飛来するようになりました.こちらは日本海側ではなく,瀬戸内側で見つかっています.これもやはり,気象状況が変化したからではないかと思います.偏西風の蛇行の変化など,異常気象の原因がささやかれ始めたのが21世紀に入ってからです.おそらく日本を取り巻く風の流れが20世紀後半とは大きく変化しているからだろうと思います.もうしそうなら,飛来種の現れ方が,気象の変化と連動しているという興味深いお話になりますね.
さて,それでは,タイリクアキアカネの方から紹介していきましょう.上記のように,トンボ歳時記を始めた10年ぐらい前からは,タイリクアキアカネはほとんど目にすることがなくなりました.したがって,写真もわずかしかありません.トンボ歳時記のこの10年間ではただ一回だけ,2018年10月21日に出会っただけです.
1990年代から2010年ぐらいにかけてよく飛来していたのは,タイリクアキアカネです.主に兵庫県の日本海側に飛んできていました.オナガアカネはそのころにも見られましたが,タイリクアキアカネに混じってときどき見つかる程度でした.しかし2010年頃からこの傾向が逆転し,オナガアカネが頻繁に見つかるようになり,タイリクアキアカネはほとんど見つからないような状況になりました.これはおそらく,飛来元の大陸のどこかの地域でこの逆転現象が起きたためとまず考えることができます.しかし,気象状況が変化し,タイリクアキアカネが多数分布している地域から飛来しやすかった風の流れが,オナガアカネが多数分布している地域から飛来しやすくなった風の流れに変化したという可能性もあります.最近の異常気象を見ていると,私は後者ではないかと感じています.
一方スナアカネの方は,21世紀に入ってから兵庫県に飛来するようになりました.こちらは日本海側ではなく,瀬戸内側で見つかっています.これもやはり,気象状況が変化したからではないかと思います.偏西風の蛇行の変化など,異常気象の原因がささやかれ始めたのが21世紀に入ってからです.おそらく日本を取り巻く風の流れが20世紀後半とは大きく変化しているからだろうと思います.もうしそうなら,飛来種の現れ方が,気象の変化と連動しているという興味深いお話になりますね.
さて,それでは,タイリクアキアカネの方から紹介していきましょう.上記のように,トンボ歳時記を始めた10年ぐらい前からは,タイリクアキアカネはほとんど目にすることがなくなりました.したがって,写真もわずかしかありません.トンボ歳時記のこの10年間ではただ一回だけ,2018年10月21日に出会っただけです.