神戸のトンボたち
K033. ルリボシヤンマ Aeshna juncea juncea
メスの産卵.2012.9.2., 神戸市灘区.
オスのパトロール.2016.9.10.,神戸市灘区./神戸市RDB:
 ルリボシヤンマはかつては神戸市にはいないものと思われていましたが,1988年,東灘区の岡本で初めてその姿が発見されました.その後の調査で,東灘区に幼虫の産地が見つかり,定着が確認されました.
 以後,北区やとなりの芦屋市など,六甲山地各地で見つかるようになり,1998年には丹生山地でも羽化している1個体が見つかりました.ここは1坪ほどの湿地でしたが,くまなく探したにもかかわらず,他の羽化殻・幼虫は発見できませんでした.
 これらのことから,神戸市では非常に数が少ないものの,六甲山地,丹生山地に広く分散し,転々と繁殖場所を変えながら世代をつないでいる状況ではないかと思われます.実際,写真のように,2016年現在,生息が確認されていますただ本来寒地系のトンボであるため,温暖化が進んでいる現在,危うい状況にあると考えられます.