トップ写真の解説
徳島県では2007年6月10日に初めて発見されたようです.元来は南西諸島に分布するトンボで,鹿児島県に一部隔絶した分布がありました.現在では,九州ではほぼ全域に分布を拡大しており,四国でも高知県,愛媛県,徳島県で見つかっていて,近畿では和歌山県,大阪府などで確認されています.そしてついに2016年に兵庫県神戸市内で発見され,兵庫県第101種目になりました.その後2017年に淡路島で発見されたことが本サイトの掲示板「神戸のトンボ広場」に投稿されました.兵庫県にもいよいよ定着の兆しが出てきたようです.南方の種の北上が気になるところですね.なお,この写真は,徳島県へ確認に行ったときのものです.オスは池にこの1頭だけが池に出ていました.
オスの静止.2013.7.7., 徳島県.
成虫
私が本種を見たのは,八重山地方,沖縄本島,沖永良部島,徳島県などで,生殖活動を中心とした生態を観察したことはありません.オスは水辺でメスを待ち,メスが現れると,直ちに交尾,その後メスは打水産卵をするようです.
未熟なメスの静止.2009.8.1., 徳島県.
幼虫
ベニトンボの幼虫は腹部が円い形をしています.これは沖永良部島の河川で採集した個体です.
スタジオ写真.2005.9.4.沖永良部島産.