トップ写真の解説
兵庫県では2016年に神戸市で発見されたのが最初です.北上傾向が顕著で,2024年現在近畿二府四県すべてで記録されるに至りました.兵庫県でも淡路島,姫路市,神戸市,三木市,加西市などで記録されています.奈良県ではもう普通に見られるといわれており,兵庫県でもそうなる日は近いものと思われます.数が多くなるのは晩夏から秋で,春に飛来したものの子孫ではないかと考えられています.このいかにも南国色彩のトンボが兵庫県で普通に見られるようになったりすると,いよいよ温暖化も本格的になったように感じます.この写真は三木市で晩秋に撮影したものです.
オスの静止.2024.10.30.
成虫
私が本種を見たのは,八重山地方,沖縄本島,沖永良部島,徳島県,兵庫県などで,生殖活動を中心とした生態については,石垣島で観察しました.オスは水辺でメスを待ち,メスが現れると執拗に追尾し,捕まえたあと直ちに交尾,その後メスは開水面で打水産卵をします.
未熟なメスの静止.2009.8.1., 徳島県.
幼虫
ベニトンボの幼虫は腹部が円い形をしています.これは沖永良部島の河川で採集した個体です.
スタジオ写真.2005.9.4.沖永良部島産.