Loading the player...
H077.タイリクアカネ Sympetrum striolatum imitoides
タイリクアカネはかつて海岸地帯に生息すると考えられていました.しかし近年かなりの内陸部でも普通に見られるようになってきました.タイリクアカネの産卵方式については,山本ら(2009)では「連続打水産卵を行う」ことだけが記されており,杉村ら(1999)の生態解説では「アキアカネのようにぬれた泥の上に産むようなことはまずない」とまで断定しています.つまりこれは,今まで本種の打泥産卵の観察例がほとんどなかったことを示していると思われます.しかし筆者の観察では,内陸部のタイリクアカネの産卵様式は,打水産卵よりむしろ好んで打泥産卵を行っているように見えます.本撮影地の個体群も,打水産卵もすることはありますが,落水時,ほとんどの個体は打泥産卵を行っています.このビデオはもっぱら打泥産卵をするペアを紹介しています.