アオイトトンボはもっとも普通に見られるアオイトトンボ属のトンボである．秋の昼ごろ，ヒメガマやカンガレイの茂る池で，たくさんのペアが集まって集団で産卵する．一説によると，産卵しているペアが誘引してたくさんのペアが集まってくるのだという．事の真偽は分からないが，好みの産卵植物が数少ないところでは，その植物に集まってくるようには見える．このビデオでもたくさんの抽水植物が混成しているのに，ヒメガマばかりで産卵しているのだ．よく似たトンボにコバネアオイトトンボがいる．これはあまりヒメガマに産卵しない．それはヒメガマの組織が固いせいらしい．アオイトトンボはリズムよくヒメガマの葉を切り開いて，卵を挿入していく．