No.560. 一時休止のお知らせ.2017.9.7.

いつもトンボ観察記にお越しいただき,ありがとうございます.

誠に申し訳ありませんが,自己都合により,しばらくフィールドに出られなくなりました.そのために「トンボ観察記」をしばらくお休みさせていただかねばならなくなりました.以前も同じようなメッセージを書いてすぐに再開したことがありましたが,今回はそうはならないようです.

また必ず再開したいと思っておりますので,しばらくお待ちください.

なお,このメッセージを書く直前に,50万回アクセスを突破しました.40万回の画像はコンピュータのクラッシュで失われ,お知らせできませんでした.30万回以前はアーカイヴのNo.036の記事に紹介があります.本当にたくさんの方に訪れていただき,ありがとうございます.

それでは,次の記事の投稿まで,しばらく失礼します.

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No.559. メガネサナエ属の観察.2017.9.3.

事情でしばらくトンボ観察に出られないので,その前に,関西トンボ談話会のトンボ観察会に出かけました.当日は台風の影響か,とても風が強く,水面に白波が立っているような状態でした.観察できたのは,オオサカサナエのメスとメガネサナエの産卵です.どちらも,ホームページの材料として手に入れたかったもので,併せてオオサカサナエメスの標本写真の撮影ができました.

まずはオオサカサナエのメスです.オオサカサナエのメスは3回見かけたのですが,多分これらは同じ個体ではないかと思っています.オオサカサナエにしては珍しく,胸側の第一黒条が途中で途切れているのです.


▲3カ所で撮影されたオオサカサナエだが,すべて胸側の第一黒条が切れている.下2枚は同じ場所.

続いてメガネサナエの産卵.合計3回産卵にやってきましたが,私はそのうち2回だけ遭遇しました.


▲メガネサナエの産卵.すべて同じ向きを向いているのは,風が左から右に強く吹いているため.

面白いことに今日はオスをほとんど見なかったのです.風が強くて嫌気がさしたのでしょうか?でもそのおかげか,メガネサナエのメスは,ゆっくりとオスに追われることなく産卵をしていました.産卵は正午近くでした.

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No.558. 林内で休息するトンボたち.2017.8.2.

今日も林内で休息するトンボを観察に出かけました.この時期は大型のヤンマ類が出現するのですが,だいたいが高所を飛んだり,夕方に飛んだりで,写真にはしにくい相手です.暑い昼間,林内や林縁で休むトンボをねらうのが,こちらも涼しくていい感じです.ただ,こういう観察には当たりはずれがあるので,うまくいくことを祈るよりほかありません.


▲オニヤンマのオス.かなり低いところに止まっていた.


▲オニヤンマのメス.まだ腹部は平たく,完全に成熟していないように見える.

最初のヤンマはオニヤンマ.この時期は盛んに道路上などで摂食する時期ですが,午後になると止まり始めます.オスをよく見かけますが,林ではメスも休息しています.


▲エゾトンボのオス.完全にぶら下がらずにややつっぱた感じの角度を保っている.


▲エゾトンボのメス.完全に休息しているようで,1時間ほど同じ個所に止まっていた.

次はエゾトンボ.エゾトンボというのは,9月頃になるとよく湿地の上を飛んだりしていますが,林で休んでいる個体を見ることはあまりない感じです.今日はついていて,メスが休息しているのを見つけました.やや高いところでしたけれど…


▲林内で休息するミルンヤンマのオス.結構低いところに止まる.

▲ミルンヤンマオスの複眼.ツートンカラーになっていて,成熟が進んでいる.

最後がミルンヤンマ.今日は結構個体が観察できましたが,林内や林縁を飛び回っているようで,同じ個体を撮影している可能性があります.複眼がツートンカラーになっており,成熟してきた感があります.ミルンヤンマの複眼のツートンカラーは上側が水色,下側が緑色になっていて,夏の山と海を連想させます.なんて洒落たことを考えているのは私だけでしょうねぇ.


▲ミルンヤンマオスの複眼と同じイメージがある夏の山と海.

一方のメスはまだ水色が十分出ていないような感じです.


▲ミルンヤンマのメス.今日は高いところばかりに止まっていた.

こちらも,オスとメスの両方を観察することができました.こうなってくると,ヤブヤンマやネアカヨシヤンマも観察したくなってきます.次回はそちらの方に行ってみようかと考えています.

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No.557. 未熟なミルンヤンマの観察.2017.7.22.

今日は,林内で休むヤンマの探索に出かけました.いたのはミルンヤンマだけでした.ミルンヤンマも最近は兵庫県下では結構見つけにくくなっています.


▲薄暗い林縁で静止するミルンヤンマのオス.

2オス1メスを見つけました.いずれも,複眼がやや透きとおり始めたような成熟状態でした.


▲薄暗い林内で静止するオス.


▲このメスは低いところに止まっていたが,下手をして飛ばせてしまった.


▲木の枝の間にぶら下がっているオス.

エゾトンボも1頭見つけました.こういう探索は,見つからなかったら本当に他に何もないという感じですね.


▲エゾトンボのオス.

今日はこれでおしまい.

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No.556. オジロサナエの観察.2017.7.16.

例年のごとく,今年もオジロサナエとヒメサナエの観察にやってきました.この観察地一帯は開発中で,今年は観察できないものとあきらめていましたが,なんと,オオタカの営巣が確認され,雛が巣立つ8月末まで工事が止まるということを地元の人から聞きました.オオタカさまさまですね.現在この観察地の30mほどのところまで工事が進んでいますので,オオタカの雛が巣立ったら,オジロサナエもヒメサナエもこの場所を繁殖に使えなくなるでしょう.


▲9時を過ぎたあたりから,日が差すと降りてくるオジロサナエのオス.

朝8:00頃に現地に入りました.残念ながら雲が厚く,気温は高いのですが,オジロサナエもヒメサナエも出てきません.9:00ころだったと思いますが,ヒメサナエのメスが産卵に入りました.いつもと違って,畳半畳ほどの範囲をすばしこく飛び回りながら,時々打水するような産卵でした.これまでの観察でも結構動く個体はいましたが,これほどの動きは始めてみました.とても記録できるような速さではありませんでした.


▲日が差しても日向に出ることは少なく,木漏れ日の中の日が射すスポットによく止まる.

さて,9時を過ぎて,日が時々差し始めると,オジロサナエのオスが様子を見に降りてきました.この中にはメスも混じっていましたが,この個体は産卵はしませんでした.


▲オスの集団に追いかけられていたメス.この後飛び去った.

オスは日が射すと降りてきて止まったり,闘争をしたりしていますが,日が陰ると多くの個体が樹上へ逃げていきます.そんなオスを観察しながら待っていると,10:00過ぎに足元にメスが入り産卵を始めました.あまりに近くで動くと刺激しそうなので,その場で上から見下ろすようにして記録を撮りました.


▲卵塊をつくり(上),飛び立って打水する産卵方法.


▲途中何度も止まって卵塊をつくる.打水した瞬間(中).この位置だとこういったアングルになる.

今日は産卵に降りてきたのはこれ一頭だけでした.ヒメサナエの方は朝一の飛び回り産卵以降,全く姿を見ませんでした.オスは3頭ほど縄張り活動に降りてきました.11時を回って太陽の日差しがやや強くなった頃でした.


▲日向に止まるヒメサナエのオス.

オジロサナエの個体数は今までとあまり変わった感じはしませんでしたが,ヒメサナエは激減しているように感じました.今日はこれら4頭以外は個体を見ることがありませんでした.工事の影響で摂食活動をする草原がほとんどなくなっており,これが影響しているのかもしれません.長い間楽しませてくれたポイントでしたが,この後はヤンマを探す予定にしていますので,今日でお別れになるかもしれません.長い間ありがとう.

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No.555. 山頂でのトンボ観察.2017.7.15.

今日は,夫婦で散策を兼ねて,未熟なトンボでも見ようと山頂近くへ出かけました.山頂付近ではウスバキトンボが飛び交っていました.いよいよ夏の到来という感じです.その他には,オニヤンマ,エゾトンボ,オオシオカラトンボ,ネキトンボ,コオニヤンマなどが見られました.ネキトンボはやはり高い木のてっぺんが好きですね.


▲枯れ枝のてっぺんに止まるネキトンボ.

オニヤンマはまだ未熟なメスが数頭,摂食飛翔をしていました.この時期は山頂近くの道路の上を飛んでいるのをよく見かけます.


▲摂食飛翔をするオニヤンマのメス.


▲摂食を止めて休息しているオニヤンマのメス.

エゾトンボはオニヤンマに混じって飛んでいましたが,こんな山頂で飛ぶのを見るのは初めてでした.未熟な時期は湿地を離れて山頂近くで生活しているのを知りました.でも,そういえば,神戸の六甲山でも,林間のギャップで摂食しているエゾトンボをかつてはよく見ていましたね.


▲エゾトンボのオスの摂食飛翔.


▲エゾトンボのメスの摂食飛翔.

オオシオカラトンボの未熟な個体が多く,まだ粉を吹いていないオスも見かけました.コオニヤンマは神戸でも山頂付近に未熟な個体が飛んでいるのを見かけます.摂食しているエゾトンボにちょっかいをかけるように飛んでいました.夏のトンボも出番を控えて栄養をつけているようでした.

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No.554. やっと接近遭遇:キイロサナエの産卵.2017.7.2.-(1)

週間天気予報では,兵庫県北部は土曜日が曇りと雨,日曜日が晴れ.そういうことで,日曜日にトンボ観察の予定を立てていました.土曜日は休息日とし自宅にいましたが,ほぼ一日中晴れていました.そして直前になって,日曜日の予報が曇りで昼前後に雨というふうに変更! まあなんと運がない,と最初は思いました.しかし,最近本当にピンポイントの天気予報が当たらないと実感していますので,思い切って雨の予報をものともせず,ハッチョウトンボの観察に出かけることにしました.ハッチョウトンボはお昼ころに産卵活動が行われるので,その前にダメもとでキイロサナエを見に行くことにしました.


▲水辺に止まっているキイロサナエのオスたち.

今年はキイロサナエの個体数が極端に少なく,3年1化のこのトンボの,個体数の少ない周期だと思っておきたいです.でもこれが幸いしました.水路を歩いていますと,まずキイロサナエのメスが水路を飛んでいるのを見ました.これは産卵に至りませんでした.今日は何やら産卵メスに出会えそうな予感がしてきました.10時ころでした.そろそろハッチョウトンボに行こうかと思っていた時,キイロサナエの交尾態のペアが目の前を飛んで行くのを目撃しました.ペアは背山の樹冠部へと高く飛び去り,とても手が出せません.しかし手ごたえを感じましたので,もう少し粘ることにしました.すると,シオカラトンボが打水産卵するようなしぐさが,向こうの方に見えました.近づいてみますと,キイロサナエの打水産卵でした.

▲行ったり来たりしながら産卵を続けるキイロサナエのメス.腹端に泥がついている.

この個体は写真撮影者にとって理想的な産卵をしてくれました.1mほどの範囲をゆっくりと移動しながら往復して産卵,動きは小さくほとんど同じところで打水,しかも近づいても警戒心はなし,さらに産卵は5分たらずも続けてくれました.

▲キイロサナエの打水産卵.腹端が水を打っている瞬間の写真.

オスが多ければ,こんなメスは目立ってすぐに連れ去られてしまうと思います.オスの個体数が少ないことが幸いしましたね.面白いもので,その後,オスがやたらにこの場所に止まって縄張りを持とうとするのです.オスはよく知っているようですね.

▲産卵の後,オスが同じ場所にやってきて,なわばりを形成した.下は腹部挙上姿勢.

キイロサナエの産卵観察は,チャンスを待つこと3年越しくらいだったと思います.雨の予報を無視してキイロサナエをついでに観察に来たときに出会えるなんて,...何がチャンスを産むかわかりませんね.雨にも負けず観察には出かけていかねば成果は得られないという教訓です.


さて,キイロサナエの観察のついでに出会った,というかうじゃうじゃいるハラビロトンボを記録しておきましょう.9:30ころ,交尾態があちこちで飛んでいましたので,まずそれから.1ペアだけ,交尾がうまくできず,すぐにメスの腹端が離れてしまうのがいました.これ,オスの交尾器が奇形なのかもしれませんね.

▲ハラビロトンボの交尾.飛びながら交尾するが時々止まる.

▲交尾がうまくできないペア.何度もトライしたが,結局うまくいかなかったようだ.

ハラビロトンボは春早くから盛夏に至るまで,結構長い間その姿を見ることができるトンボです.今日も,老熟の極みといったメスから,若々しいメスまで,様々な成熟段階の個体がいました.

▲老熟したハラビロトンボのメス.

▲若々しいハラビロトンボのメス.

オスたちは元気で追いかけ合いをしていました.コシアキトンボよろしく,にらみ合いから上空へ追いやる姿を記録することができました.2頭がともにフォーカス面に入り続けてパフォーマンスすることはなかなかありませんね.

▲オスが追飛する動きの連続写真.

次はオオシオカラトンボです.もう夏の定番,記録もあちこちにたくさんあります.オスの警護産卵です.

▲オオシオカラトンボの産卵.

ということで,メインのハッチョウトンボへと観察地を移動しました.

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No.553. 続ハッチョウトンボの観察.2017.7.2.-(2)

今日の第一目的は,ハッチョウトンボの産卵観察です.先週ハッチョウトンボがかなりたくさん集まっているのを観察しましたので,今日は何としてでも繁殖活動を観察しようと考えて出かけました.キイロサナエの観察の項でも書きましたが,今日は昼ころ雨の予報.昨日は雨の予報で晴れましたので,今日も天気予報を信じることなく,出かけました.12時ころに着いたときには,ハッチョウトンボの未熟な個体は見られず,見つけた個体はすべて成熟していました.


▲湿地周辺で止まっているオスやメスたち.

着いですぐににわかに空が暗くなってきて雨が降り出したので,一次退却,雨はお湿り程度,降り終わってすぐ,13時過ぎにもう一度観察を再開しました.空は青空で太陽が顔を出しています.目を凝らしていると,小さな水たまりでチョンチョンと打水しているメスを見つけました.

▲産卵するハッチョウトンボのメス.中はオスが警護している.一番下は産卵途中で止まったもの.

ハッチョウトンボのメスは産卵中に時々静止します.しばらく休んでいるのでしょうか? ハッチョウトンボはとにかく小さいので,写真に撮るのは結構大変でした.

▲草の間の小さな水たまりをねらって産卵を続ける.一番下はまた静止.

最後におそらくこのメスだと思うのですが,逃げようとしたときにオスに見つかったようで,交尾を強要されました.

▲ハッチョウトンボの交尾.産卵後のメスがつかまった.

▲交尾が解かれた瞬間.メスは自由になった後,すぐに飛び去った.

その後,また空が曇ってきましたので,今日はここまでにしました.ハッチョウトンボの生息地も激減しましたので,こういった写真記録を撮るのも大変になってきました.時代はトンボ衰退の方向に動いているように感じます.

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No.552. ハッチョウトンボの観察.2017.6.24.

先週,ハッチョウトンボを観察しようと,近くの産地へ出かけました.すると,池の周りに高い柵が設置されていて,立ち入り禁止の看板が立っていました.まあ,湿地の保護,あるいは生息地の保護ということが目的だと思いますが,これで,ここのハッチョウトンボは,状態が悪くなっても,私にはそれを知ることができなくなりました.いつまでも生き延びてくれることを期待するだけですね.帰りにはコフキトンボを見に行きましたが,メスが1頭いただけで,写真にも撮れませんでした.


▲ハッチョウトンボが見られた小さな湿地

ということで,今日は,明日から本格的な梅雨の到来を迎える最後の晴天.県北の方へハッチョウトンボまたはコフキトンボを見に行くことにしました.こんなものまで県北へ行く必要ができたほどに,県南部の生息地が減少している証拠です.現地はうす曇りでしたが,時々日差しが強くなり,まあまあの色温度で写真が撮れました.

▲ハッチョウトンボのオスたち.ざっと数えても10頭以上はいた.

▲ハッチョウトンボのメスたち.メスは湿地には出ず周辺の草地に隠れていた.

ハッチョウトンボは,いても,しばらくは目につかないのが面白いところです.湿地にじっと目を凝らしていても,いないように見えるのです.しかし1頭が飛んだりしてみつかると,あと次々と目に入るから不思議です.オスは10頭以上,メスも草むらに数頭発見できました.例によって,未熟な個体も混じっていました.

▲ハッチョウトンボの未熟なメス.まだ複眼が白っぽい.

▲ハッチョウトンボの未熟なオス.やはり複眼が白っぽい.

▲ハッチョウトンボ半成熟オス.複眼の一部と尾部付属器が白い.しかしすでに湿地に出ていた.

日が強く差してくると,未熟な個体はすぐに腹部挙上姿勢をとりました.体全体を太陽に向けるというより,腹部を反らすようにして持ち上げるところがハッチョウトンボの可愛いところです.

▲ハッチョウトンボの腹部挙上姿勢.上:未熟オス,下:未熟メス.

12時を過ぎてから交尾態を1例観察しましたが,写真に収めることはできませんでした.その後産卵をせずにメスは飛び去ったようです.


さて,後半は,この時期ならではの,春のトンボ,今がシーズンのトンボ,夏のトンボ,そして秋のトンボ,すべてが見られる時期ですので,すべてを探してみることにしました.まず春の生き残り,いましたねぇ.コサナエの生き残り.もう翅はボロボロ.ホソミオツネントンボもいましたけれども,写真には撮れず.ムカシヤンマも姿を見ました.


▲コサナエのオス.翅はボロボロで腹部も脂ぎっている.

次の今がシーズンのトンボたち.まずはショウジョウトンボ,これ,あまり私のブログには登場しないトンボです.数が多くいつでも観察できるのですが,結構すばしこく,すぐに私があきらめてしまうのです.

▲ショウジョウトンボの成熟オス.

▲ショウジョウトンボの未熟なメス.淡い黄色が可憐である.

次にシオカラトンボ,これもたくさん飛んでいましたね.今日の第二の目的のコフキトンボは非常に数が少なかったです.水面に浮かぶ茎に卵が着いていました.産卵はしているようですね.

▲シオカラトンボの交尾.この後警護産卵を行った.

▲コフキトンボのオス.流れに止まっていた.数は少ない.例によって4本脚で止まっている.

イトトンボたちも元気です.流れにはセスジイトトンボではなくオオイトトンボが来ていました.モートンイトトンボもハッチョウトンボの湿地に来ていました.待てば午後産卵するんでしょうね.

▲オオイトトンボのタンデム.産卵行動には至らなかった.

▲モートンイトトンボの成熟メス.オスや未熟なオス・メスも見られた.

サナエトンボ科ではキイロサナエがこの時期の代表選手でしょう.ヤマサナエはメスを1頭見ただけでした.キイロサナエは,珍しくオスが2頭並んで縄張りを持っていました.普通追いかけ合いをして一方が他方を追い払うのですけどね.

▲キイロサナエのオス.上は2頭が仲良く並んでなわばりを形成している.

さて次は夏のトンボ.キイトトンボがたくさん発生していました.成熟しているのもいましたが,多くが羽化して間もない未熟個体でした.あと1週間もすれば,キイトトンボだらけになるでしょうね.それ以外にも,ハグロトンボ,チョウトンボ,ウチワヤンマ,コシアキトンボ,オオシオカラトンボなどを見ました.いずれも数が少なく写真にはなりませんでした.

▲キイトトンボのメスの未熟個体.胸部がまだ薄赤い.

成虫の姿は見ることができませんでしたが,オナガサナエの羽化殻がついていました.夜の間に羽化する性質があるので,昨夜かそれ以前化に羽化したようですね.夏のサナエトンボも動き出しているようです.

▲オナガサナエの羽化殻.かなり高いところについていたのだが,どうやって上ったのだろう?

秋のトンボもひっそりと出現していました.アキアカネです.ネキトンボも羽化していました.これは秋というか夏のトンボかもしれませんね.

▲アキアカネの未熟個体.他にも数頭見つけることができた.

▲ネキトンボの未熟メス.羽化直後の処女飛行個体が止まったもの.

今日は,今が旬のハッチョウトンボを見ることができ,まあ,一応目的達成です.湿地にはカエルがたくさんいで,シマヘビがカエルを咥えて逃げていきました.最後にゲスト登場してもらいます.

▲シマヘビがよく太ったトノサマガエルに食いついていた.

観察は9:30から14:00まで行いました.

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No.551. モートンイトトンボの産卵,産卵,産卵. 2017.6.13.

ちょっと身体を痛めて,車に乗るのがつらい状態になっています.今日はワンポイントで,モートンイトトンボの産卵を見に行きました.記録はビデオで撮りましたので,そこからの切り出しで紹介しましょう.

現地に着いたのは,13:15ころでした.天気予報通り晴れていました.ただ雲が多く,すぐに太陽が雲の後ろに隠れてしまいます.でもまあ,気にせず,太陽の出ている間に撮影を行いました.休耕湿田はほとんどが乾燥していて,トラクターの轍跡にたまった水たまりの部分に,モートンイトトンボが集まっていました.

▲休耕田のトラクターの轍の跡に集まるモートンイトトンボのメス.

モートンイトトンボの産卵メスは非常に神経質であることを去年確認しました.今日も,産卵しているメスをこちらが先に見つけることはできませんでした.産卵しそうな状態のメスを探すのに40分ほどかかってしまいました.コツは,水面近くに止まっているメスを探すことです.あとは体を急激に動かさずただじっと待つだけ.

▲産卵を待つには,水面近くに止まっているメスを見つけて,最大20分ほど待つことだ.

身体を硬直させたようにして待つのはとてもつらいのですが,幸い,5回くらいのトライで,産卵を始めた,いや多分再開したメスに出会うことができました.

▲あちこち移動しながら産卵を続けるメス.

一度産卵を開始すれば,急激な動きにさえ注意すれば,産卵を続けてくれます.今日の産卵場所に生えている植物は,多少硬いのか,メスは次々に移動して,腹部先端で植物表面をまさぐる行動を繰り返していました.メスも大変ですね.

▲小さな範囲を行ったり来たりしながら,適切な産卵基質があると,そこに産卵を続ける.

そんなこんなで,1時間30分ほどの観察で切り上げることにしました.


先日の5月28日の交尾の観察と合わせて,今日撮影したビデオを公開しました.


ビデオ:モートンイトトンボの交尾と産卵

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