トンボノート
No.692. 今日は空振り.2019.6.4.

先週は私用の連続で,まったくトンボを見に行くことができませんでした.というのは嘘で,私用の合間を縫って5月30日,アオヤンマを見に行ってきました.今年も元気に飛んでいました.そしてこの場所では初めて見るサラサヤンマの産卵も目撃しました.私用の合間ですので,写真はありません.

そしてやっとの事で今日,トンボ観察に行くことができました.日曜日が天気が悪く月曜日が好天,今日はその次の晴れ(といっても曇りベースの晴れ),私には,悪天候の二日後の晴れはあまり成果が出ないというジンクスがあります.悪天候の直後の晴れはとてもいい結果が出ることが多いのですが,一日置くと結果が出ないという...今日はまったくその通りの結果になりました.朝早くから,三本立てのコースです.まずは午前中,アオサナエの観察に行ってきました.



▲今日やってきた2頭のアオサナエのオス.今日はこれだけ...

現地では結構雲が切れて,よく日が射してくれたと思います.でも,メスの姿は全くなく,オスも,2頭やって来ただけでした.このうちの1頭は,私と縄張り争いを続けました.産卵にやって来るメスを持って行かれては困るので,オスの止まっているところをガサガサと歩き回り,オスをどこかへ追いやろうとしたのですが,飛んでは,私の足下へ戻ってきます.人間が怖くないのでしょうかね.写真の上の方のオスです.しまいにこちらが諦めてしまいました.でもメスが来なかったので,結局は人間のオスとアオサナエのオスは待ちぼうけでした.待っている途中,ヤマサナエがちょっと顔を見せました.

▲ヤマサナエのオス.

11:00に切り上げることにしました.次はムカシヤンマです.ムカシヤンマはだいたい正午を挟んでメスがやって来ます.去年観察した所へ行きました.ここは最近水が滲み出てくるようになったところです. ちょっと水の出方が少ないのであまりよい環境とは言えません.しかし開けているので写真が撮りやすいという利点があります.現地に着いたときは曇っていて,風も止み,まったくトンボがいませんでした.しかし日が射すと,ムカシヤンマのオスが1頭,この水の滲み出し斜面一帯をあちこち飛んでは止まるようになりました.





▲あちこち飛んでは止まるムカシヤンマのオス.

このムカシヤンマ,まだ体がきれいで若い感じがします.途中,もう1頭オスが入ってきましたが,激しく闘争を繰り返し,とうとう,どこかへ追いやってしまいました.水のしみ出す範囲は15m程度あるのですが,これをオス1頭が縄張りとして占有しているようです.結構広いですね.





▲いろいろなところに止まるムカシヤンマのオス.

13:00まで待ちましたが,メスが来そうな気配もなく,次の予定のサラサヤンマを見に行くことにしました.しかし,サラサヤンマの湿地に入ると,空はどんより曇り,しばらく太陽が顔を出しませんでした.やっとの事で顔を出したとき,1頭のメスが入ってきて地面に止まりました.近づいて行くと飛び,はいそれま〜で〜よ.てな感じで,終わりました.あと,待てども待てども,オスもメスも姿を見せません.空はますます重たい感じになってきますし,15:00で切り上げることにしました.ここにいたトンボは,老熟したシオヤトンボのメスだけでした.彼女独りで産卵をしていました.

▲サラサヤンマを待っている間,このシオヤトンボだけが「動く」物体でした.

ということで,今日は7時間ぐらい観察を続けました.しかし結果はこの通りでした.本当に何も飛ばない一日でした...明後日晴れそうなので,新しいところを開拓しにでも行こうか...今日はここまでです.