新 トンボ歳時記
No.443. 結果としてオオキトンボの観察.2013.10.27.

今日は台風一過(というほどでもありませんが)の秋晴れの予報,ということで,絶滅危惧種CR+ENの観察という予定で出かけました.が,予定していたオオキトンボの池がこの間の雨のせいか満水状態,あきらめて姫路の方へコバネアオイトトンボを探しに行きましたがここも満水状態.大雨が降ると,秋のトンボは難しくなります.水落された池の周囲を歩きながらというのが,アカトンボの観察の定番ですから... ということで,マイコアカネの観察に切り替えました.去年出かけた湿地状の池です.ところが,マイコアカネは一頭も見かけず?,消えてしまったのでしょうか,それとも時期が少し遅かったか? 兵庫県ではマイコアカネはだんだんと数が減ってきています.目的地の池に行く前に,ちょっと加東市の別の池をのぞいてみました.

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オオキトンボがいました.この池は水が落とされていなくても毎年のようにオオキトンボが来ています.そして打水産卵します.なんか,これを見ていると,オオキトンボは泥状の水際に産卵するなんていうのは一般化していいのかどうか迷ってしまうくらいで,コンクリート護岸しているすぐ前で連結打水産卵するのです.オオキトンボは目的の池に行く途中の池でも見られました.ここは去年写真を撮ったところですが,例にもれず満水状態.でもオオキトンボは3頭ほどいました.一体何がオオキトンボを呼び寄せているのでしょうね?

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さて,目的に湿地状の池に着きましたが,マイコアカネはいません.おまけに空が曇ってきました.そんなとき,オオキトンボが産卵に入ってきました.ここは浅いので,池の中央で産卵されても平気で近寄っていけます.でも,オオキトンボは一定の距離を置いて離れていきます.なかなか難しいものです.待っていた方がよいことは分かっていても,どうしても追いかけてしまうのですね.そしてどういうわけか,産卵に来ると,本当に空一面が雲で覆われ,暗くなってしまいます.こんな時こそ日が射していたらいいのにと思わず空を恨んでしまいます.そしてストロボ撮影せざるを得ず,何か不自然な写真になってしまいます.

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オオキトンボが産卵を終えても,まだ空は曇ったまま.そんな時目の前にコバネアオイトトンボが止まっているのを見つけました.曇っているので動けないようです.タンデムになっているので,晴れてきたら産卵するかも知れないと思い,辛抱強く日が射すのを待ち続けました.が,日が射したらタンデムを解いてしまいました.

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ここには少数ですがコバネアオイトトンボがいます.去年も見られました.アオイトトンボもたくさんいますので,記録を撮っておきました.

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マイコアカネはいないし,コバネアオイトトンボもその後は見つからず,他のアカトンボもやってきません.ふと,打空産卵するナツアカネを見つけこれを記録しました.

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晴れたり曇ったりの繰り返しで,ここはお昼過ぎに引き揚げました.あとカトリヤンマを探しに行きましたが,産卵に来ているメスを見つけることはできたものの,敏感で近寄ることができずに終わりました.ということで今日はおしまいにしました.

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