新 トンボ歳時記
No.440. もう一度ミヤマアカネの観察へ... 2013.10.6.

今日は,先週に引き続き,ミヤマアカネを見に行きました.ただし場所は全く違って,今日は兵庫県の西の方,相生市まで出かけてきました.

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現地に着いたのは9:30ころでした.ミヤマアカネはもう川にすがたを現していて,あちこち飛び回っていました.ただ,ここのミヤマアカネはとても敏捷で,先週の生息地と違って,一度飛び立つと,遠くまで飛び去ってしまう習性があります.でもまずは,オスとメスの記録を撮って,産卵活動を待つことにしました.

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待っている間,ハネビロエゾトンボが入り,川の流れの上を,時々ホバリングを交えながらパトロールしています.待っている間の暇つぶしということで,これを狙ってみました.

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そのうち,アカトンボが流れで産卵するのを見つけました.近づくと,マユタテアカネです.この流れには,ミヤマアカネよりずっと多くのマユタテアカネがすがたを現しています.マユタテアカネは池のトンボのイメージがありますが,こんなレキばかりの川でも産卵をするのですね.先週の生息地でも,結構マユタテアカネは繁殖活動を行っていましたし,こいつは流水・止水どちらでも生活できるトンボなのですね.

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マユタテアカネは3回ほど産卵活動を見ました.2回目のペアは,石の表面に産卵するのが好きなようで,まるでハネビロエゾトンボのように,「打石」産卵を行いました.流れに転がっている大きな石の表面,それも水面から少し離れた高い位置に卵を置いています.

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そんな感じで待っていると,高いところをタンデムになったミヤマアカネのペアが飛んだり,一度は産卵に訪れたりもしましたが,いかんせん,ここのミヤマアカネは敏捷で,近づくこともままならず,結局産卵は撮影ができませんでした.

実は今日は,トンボの記録撮影というよりも調査活動が主で,この生息地におけるミヤマアカネの繁殖活動を見ることが目的でした.そういう意味では,調査の目的は達成できたので,別の地の幼虫調査を行うために移動することにしました.そして最後の加東市の調査地でヒメアカネを見つけたので,これを記録し,ちょうど夕刻になったのでカトリヤンマを見に寄りました.でも,目的の水田は山田錦の米を作付けている水田で,まだ稲刈りが済んでおらず,ちょっと撮影に適さなかったので,後日ということにしました.もっともカトリヤンマは飛んでいましたけどね...

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撮影と違って調査というのは移動移動で,今日は疲れました.