トンボ歳時記
No.325. 晩秋のトンボ生き残り調査. 2011.12.23.

例によって,今日も気温は非常に低かったのですが,晴れていて風もなく,天気は穏やかでした.日当たりのよいところは暖かいので,今日も生き残りを捜しにいきました.

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▲観察地の状況.この林の縁にペタペタと止まる.

着いたのは10:30くらいでした.少し歩くと,早速キトンボが飛び立ちました.結構敏感で近づきにくかったですが,数回の試行の後,接近することができました.まだまだきれいなオスで,止まる前にはかなりの間ホバリングするほど,動きも活発でした.

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▲最初に見つけたキトンボのオス.すべて同じ個体.個体No.1.

農道の奥の方には別の個体はいなくて引き返してきました.池の岸斜面を降りると,なんとメスが止まっていました.近づくと飛び立ち,水面で打水を1回,産卵したようでしたが,1回では判別難しいですね.

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▲池岸の斜面にいたメス.個体No.2

打水行動が終わると,また岸に止まりました.近づいて写真を撮った後,もう一度打水行動がないか,待つことにしましたところ,すぐに飛び立ちました.が,そばにいたオスが気づき,連結を挑もうとしました.しかしメスはそれを拒否し,逃げていってしまいました.

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▲メスを追いかけた,池岸にいたオス.なわばり活動をしていたといえよう.個体No.3

逃げたメスを探してみましたが,どこかへ行ってしまったようでした.農道に戻ると,オスどうしが追いかけ合いなどをしていました.最初に見つけたオスと別の個体がいるようです.

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▲これも別の個体.左後翅が破れていて違うことが分かる.個体No.4

今日もまだまだ元気なキトンボたちという感じでした.少なくとも3♂1♀の4頭はいたことになります.今年は寒い日が続いていますが,いわゆる荒れた天気の日は少ないです.キトンボは気温の低さには結構耐性があるようで,年越しまで後1週間あまり,今年はそれを見ることができるかもしれません...