トンボ歳時記
No.279. 執念のキトンボ幼虫. 2011.7.3.

今年の目標にキトンボの幼虫を採るというのがあるのですが,過去2回ともまったくの未発見.今日は天気も崩れそうだし,何が何でもキトンボの幼虫を見つけようと,定点の池に出かけました.

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▲キトンボの亜終齢幼虫.

幼虫をすくいはじめて1時間半,もう半ばあきらめようかと考えていたとき,やっと,亜終齢幼虫が1頭だけ網にかかりました.マユタテアカネなどはもうどんどん羽化していましたが,キトンボはまだ亜終齢.1m以上もあろうかというかなり深いところで採集したので,まだ岸に寄っていない可能性もあります.勝負はあと2週間後という感じですね.その他,ホソミイトトンボがたくさん羽化していました.

さて,目標を一応達し,いることが確認できたので,次はカトリヤンマ幼虫を探しに行ってみました.しかしまったくだめでした.畑ではヨツボシトンボが木のてっぺんに止まり,まだ頑張っていました.その他ショウジョウトンボ,ネキトンボ,クロスジギンヤンマなどが見られました.

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▲まだ頑張っているヨツボシトンボ.

続いて,今年はキイロサナエをまだ見ていないので,キイロサナエを探しに行くことにしました.もう空はかなり曇ってきているので,ねぐらを探すことにしました.

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▲観察地とトンボがよく入り込むねぐらの林縁.

川では1頭だけキイロサナエが飛びましたが,素早くどこかへ行ってしまいました.コオニヤンマはあちこちに見られました.ねぐらの林縁には,ハグロトンボがたくさんいました.サナエトンボの類では,アオサナエとコオニヤンマがいました.ねらいのキイロサナエは見られませんでした.アキアカネが1頭,林縁で休んでいました.

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▲ねぐらで見られたトンボたち.
 上:ハグロトンボ.2段目:虻にとらえられたハグロトンボ.
 3段目:アオサナエのメス.4段目:ねぐらの葉上に止まるアオサナエのオス.
 下:アキアカネのオス.

空はどんどん暗くなってきて,どこからかアマガエルも出てきました.その後,雨が本降りになり,カエルの大合唱が始まりました.ということで,今日は打ち止め.帰宅すると天気が回復するのは,何かいつものパターンでした.

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▲アマガエルも準備完了という感じ.下は降り出した雨.