トンボ歳時記
No.265. 雨を覚悟で兵庫北部へ(2). 2011.6.12.

美方郡のムカシヤンマの生息地に着きましたが,雨が降り出し,ムカシヤンマはまったく姿がありませんでした.ただアサヒナカワトンボが止まっていただけでした.

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▲ムカシヤンマの生息地.アサヒナカワトンボが雨の中頑張っていた.

しばらく待ちましたが,雨が降っていてはどうにもなりません.ここでも待っていると,色々な小昆虫が姿を見せてくれます.カゲロウやカワゲラなどが結構目に付きました.

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▲カゲロウ,カワゲラ,ガガンボの類.門外漢で名前は不明.

さて,雨もひどくなってきたので,幼虫採集に切り替えることにしました.この川は網を入れるとたくさんの小昆虫が入り,生きているという感じがします.

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▲川の風景.

トンボもたくさん入りました.クロサナエ,ヒメクロサナエ,オジロサナエ,コオニヤンマ,ヒメサナエ,コヤマトンボ,オニヤンマ,ミルンヤンマ,ミヤマカワトンボなど,次々に入りました.特にオジロサナエは多かったです.オジロサナエの好きそうな環境があり,ここでは産卵が見られるかもしれません.

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▲採集された幼虫たち.
 上から,ミヤマカワトンボ,クロサナエ,オジロサナエ,コオニヤンマ,
 ヒメサナエ,ミルンヤンマ.

ヒメサナエがいたのには少し驚きました.またクロサナエもしっかりと生息しています.この川は,昨年来たときには,ヤマサナエ以外サナエトンボの姿がまったく目に付かなかった川です.クロサナエはどこにいるのでしょうね.今シーズンもう一度トライできるチャンスがありそうです.


さて,幼虫もひとしきり採集したので,豊岡市の湿地へもう一がんばり幼虫を探しに行きました.ねらいは特にありません.アカネの類やハラビロトンボを目標にしました.

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▲湿地で採れた幼虫たち.
 上から,ヤブヤンマ,タカネトンボ,ハラビロトンボ,シオカラトンボ.

ヤブヤンマやタカネトンボが採れたので,来た甲斐があったというところです.ハラビロトンボもしっかりと採集できました.

ということで,本降りの雨の中,帰途につきました.雨にも負けず,やはり出ないと成果は得られませんね.