トンボ歳時記
No.238. 幼虫調査初め. 2011.3.5.

今日は,少し気温が高かったので,意を決して幼虫を採りに出かけました.加西の方にオグマサナエを探しに行きましたが,全く幼虫は採れず,トンボに出会えませんでした.次に去年シオヤトンボの産卵を観察したところへシオヤトンボの幼虫を探しに行きましたが,ここでも全くトンボに出会えず...,冬の気温の低下が,トンボをかなり深く眠りにつけているようです.水位の低下などで深みへ移動しているのか,不思議なくらい水生昆虫類に出会いませんでした.

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▲幼虫が採集できた池.

三番目の池でやっと幼虫に出会うことができました.でも,見つかったのは,フタスジサナエとギンヤンマがそれぞれ1頭のみ...,本当に幼虫たちは深い眠りについているようです.

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▲フタスジサナエ幼虫.

フタスジサナエ幼虫は,4月ころにすくうことが多く,翅芽が膨らんで目が白っぽくなっている個体を写真に撮ることが多かったのですが,今回はまあ普通のものを撮ることができました.でももう休眠からは覚めているようで,変態が徐々に始まっているように見えます.

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▲ギンヤンマの幼虫.

ギンヤンマも複眼の一部が変態を開始していて,春早くに羽化する個体のように感じられます.

いずれにしても,まだ水温も低く,もう少し水がゆるまないと,幼虫たちの動きは始まらないように感じました.