トンボ歳時記
No.182. 夏本番!(3). 2010.8.1.

今日はやっと昼前から夏らしく晴れました.強い日射しと鮮やかな色彩のトンボたちを目標に,今日はため池などを4ヶ所回ってきました.テーマは普通種の記録です.

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▲最初の池とそこにいたイトトンボ類.
 2段目:ホソミイトトンボ夏型オス,3段目:クロイトトンボとキイトトンボ.
 下:アジアイトトンボのオス.

一つ目の池は加東市の池です.池に着いて早速目に付いたのがホソミイトトンボの夏型.これ,肉眼で見ると上半身が黄緑色をしているように見えるのですが,写真に撮るといつも水色になってしまいます.どうやって撮ればいいのでしょうか.アジアイトトンボやクロイトトンボは,春に出現する個体より明らかにひとまわり小さく感じられました.アジアイトトンボは春に出現する個体に比べて胴体が薄緑というより黄緑色になっています.

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▲最初の池にいたトンボたち(続き).
 上:池面を飛ぶ老熟ギンヤンマ.2段目:コシアキトンボとオオヤマトンボ.
 3段目:タイワンウチワヤンマ
 4段目:モノサシトンボとタイワンウチワヤンマ羽化殻,下:コフキトンボのメス.

コフキトンボにはやや老熟が感じられましたが,あとは元気いっぱいに飛んでいました.老熟したギンヤンマが池の上をパトロールしていました.歳を取ってもお勤め,我が身を思わず重ね合わせてしまいました.


さて,二つ目の池に行きました.小野市の池です.ここはオオシオカラトンボの産卵を期待してきましたが,湿地状の部分が水位の低下で消失しており,かわりに到着早々コシアキトンボが産卵をしてくれました.

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▲コシアキトンボの産卵.

味を占めてもう少し待ちましたが,もうやって来ないようなので,次の池にまた移動しました.


最後の観察地はいずれも加東市で,ほとんど隣り合わせの場所ですので,合わせて記録しておきます.

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▲色とりどりの夏のトンボと,密かに秋を待つアカトンボたち.
 上:ウチワヤンマ,2段目:ショウジョウトンボとチョウトンボ.
 3段目:マユタテアカネの未熟オス.
 4段目:ヒメアカネのオスとメス.下:ネキトンボ.

この池にはまだウチワヤンマがいました.最近はタイワンウチワヤンマに押されているのか,盛夏の時期のウチワヤンマの数が少ないように感じられます.この池は未熟なカトリヤンマを求めてきました.カトリヤンマは藪の中から1頭飛び出しましたが,写真にはなりませんでした.ヤブヤンマのメスも産卵したそうにやってきたのですが,結局姿を消しました.いつかここで粘ってもいいかもしれませんね.林の中では,マユタテアカネやヒメアカネが秋を待っていました.またネキトンボは相変わらず木のてっぺんが好きで,腹部挙上姿勢で止まっていました.

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▲ギンヤンマのオスのパトロール.

最後に,小さな池でギンヤンマがパトロールしていましたので,じっくり腰を落ち着けて飛翔写真を撮りました.数枚だけピントが合っていました.今日は一日たくさんのトンボたちに出会えたように思います.相変わらずシオカラトンボとオオシオカラトンボにはカメラを向けませんでしたね.