トンボ歳時記
No.105. ミヤマアカネの観察. 2009.9.13.

今日は朝からよい天気でした.秋の気配が濃くなってきて,いよいよアカトンボの季節になりました.今年は赤トンボの産卵をたくさん観察しようと思っており,まず最初はミヤマアカネです.

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▲ミヤマアカネの産卵場所.本流よりこういった側流を好む.

調査地にはいると草むらの中からミヤマアカネが飛び出し,あいさつしてくれました.すぐ止まるのですが,今日は産卵の観察なので,とにかく連結飛翔する個体ばかりをねらって写真を撮りました.朝10:00過ぎになると,交尾をする個体が目立ち始めました.

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▲ミヤマアカネの交尾.

交尾が目立ち始めて程なく,あちこちで産卵が始まりました.石ころがごろごろした浅い浅い流れ,というより,水たまりのような場所が好きなようで,多くの個体が同じようなところにやってきて産卵を行います.

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▲産卵にやってきたカップル.石がごろごろした浅いところを好む.

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▲石の隙間に少し草などが生えておればなおよいようである.

日向で産卵する個体もありますが,草が上におおいかぶさっているような所に潜り込んで産卵する個体もありました.ほとんどが連結産卵ですが,早く連結を解いてしまったメスは,単独でも産卵を続けるようです.

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▲卵を打ちつけるポイントは,石の表面,泥,水面,沈積物の中などさまざま.

12:30ころまで,次々と産卵は行われていましたが,お昼を過ぎたころからは,数が減ってきました.雲も出てきたので,今日はこの辺で退散することにしました.