トンボ歳時記
No.092. 真夏のサナエトンボ探索(2) ナゴヤサナエ. 2009.8.8.

今日の2つ目のターゲットは,ナゴヤサナエです.兵庫県のナゴヤサナエの産地は大規模な河川改修が行われ,その生息が危ぶまれていました.今日はそんなナゴヤサナエの現状を調べるのが目的です.

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▲ナゴヤサナエの産地.きれいに改修されて,直線状の川になっている.

川に着きましたが,以前の面影はなく,きれいに改修された川に姿を変えていました.それでも,底の状態は悪くはなく,これはいるかもしれないと思い水面に目をやると,オスが数匹飛んでいます.いともあっさりと,生存が確認できました.しかし,遠くなので,果たして本当にナゴヤサナエかどうか,止まってくれれば確認できるのですが,これまたなかなか止まってくれません.今日は生存を確認するのが主目的なので,とりあえず1頭採集して確認しておこうということで,網を持って川に入り,近寄ってきたオスをとらえました.

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▲左:水面上を飛行するナゴヤサナエのオス.右:捕まえて確認.

間違いなくナゴヤサナエでした.後は自然な写真を撮ることだけです.止まるのを待っていると,少し上流の方に人影が2人.なんとY氏一行でした.あいさつもほどほどに,一緒に川に入りました.

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▲高いところに止まるので,なかなか近づけない.

そのうちオスが止まり始めましたが,少し高いところに止まるので,なかなかアップの写真が撮れません.うまく低い位置に止まっても,カメラを構えるとすぐに高いところへ移動します.Y氏は写真の達人ですから,私が実にアングルの悪い位置にいる個体を一生懸命撮影しているのを,ほほえましそうに眺めていたに違いありません.

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▲結局一番最初に止まった個体に一番近づくことができたのだった.

産卵は夕方らしいということなので,みんなで一緒に昼食に.Y氏たちはこの後も観察を続けるということでしたが,今日はもう十分暑い中活動し,所期の目的も達成しましたので,体力温存のため私は帰宅の途につきました.