161.ネキトンボ   Sympetrum speciosum speciosum

ネキトンボ♂
京都府京都市
1997.9.23.
ネキトンボ♀
京都府京都市
1997.9.23.
ネキトンボ♀(赤色型)
兵庫県加東市
2000.9.18.

<分類学的位置>
 トンボ目 Order Odonata
 トンボ科 Family Libellulidae
 アカネ属 Genus Sympetrum

<分布> 
 本州・四国・九州に分布し,九州周辺の離島でも見られる.本州では福島県より南西に分布している.杉村ら(1999)や井上・宮武(2005)では本原名亜種 Sympetrum speciosum speciosum を日本特産亜種としているが,津田(2000)では分布国に韓国をあげている.韓半島のトンボをまとめた李(2001)を見ると,済州島で採れた標本が写真で掲載されており,学名は Sympetrum speciosum とされていて亜種名が書かれていない.また解説には韓半島以外の分布地域が日本および台湾となっている.台湾には別亜種タイワンネキトンボ Sympetrum speciosum taiwanum が分布しているので,李(2001)は種としての分布域を示して,亜種についてまでは言及しなかったものと考えられる.さらに台湾のトンボ相をまとめた汪(2000)におけるタイワンネキトンボの解説では,分布域は台湾のみが掲げられている.以上から,韓国の Sympetrum speciosum の位置づけについて,現時点で筆者には不明である.

<特記事項>
 翅の基部がオレンジ色に着色しているトンボで,キトンボほど広がらない.胸側に太い黒条が1本ある.これらの特徴から他のアカネ属各種との区別は容易である.♀には,成熟したときに腹部上部が赤くなる個体とならない個体とがある.

井上清・宮武頼夫(監修),2005.トンボの調べ方.日本環境動物昆虫学会編.文教出版.大阪.
李承模,2001.韓半島産蜻蛉目昆蟲誌.正行社.韓国.
汪良仲,2000.台灣的蜻蛉.臺北縣新店市.

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