No. 891. タベサナエ・フタスジサナエ羽化.2023.4.9.

今日はタベサナエの羽化を見に行きました.昨年も4月10日に羽化が始まっていましたので,より暖かい今年の春はもっと早いのではないかという予想です.そして予想通り羽化が始まっており,この1,2日のうちに羽化したと思われる個体も飛んでいました。


▲今日羽化したと思われる個体.タベサナエ。▲

水辺では,羽化殻を含め,タベサナエが7頭ほど羽化をしていました.これから羽化を始めようとする幼虫もいました。


▲これから羽化を始めようとするタベサナエの幼虫.▲


▲池の片隅でまとまって羽化をするタベサナエたち.▲


▲上とは違う近くの池でもタベサナエが羽化をしていた.▲

この場所は池が3つあるのですが,そのうち2つの池でタベサナエが羽化をしていました.そこで,さらに少し離れた別のところへも行ってみることにしました.

行ってみると,水際でコサナエ属が何頭か羽化していました。時期的に見てタベサナエだと思いカメラを向けると,前肩条が見えました.フタスジサナエです。フタスジサナエはだいたい4月の中下旬に羽化を始めることが多いので,上旬に出ているとは思いませんでした。羽化途中の個体は7,8頭,羽化殻は10個以上付いていました。


▲羽化をするフタスジサナエ.▲


▲羽化するフラスジサナエたち.▲

羽化を観察して池を離れますと,昨日または今日羽化したと思われるフタスジサナエがひらひら飛んで止まりました.


▲池を少し離れたところ止まったフタスジサナエのオス.▲

この場所には,草地にタベサナエ,転がっている丸太にシオヤトンボが止まっていました。


▲草地を飛ぶタベサナエのオス.▲


▲シオヤトンボの未熟なオス.▲

このあと,ホソミイトトンボを探しに行きましたが不発でした.そこではハラビロトンボが飛んでいました.写真にはなりませんでした.いよいよトンボシーズンが本格的に始まりました.

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No.890. ホソミオツネントンボを探しに.2023.4.4.

今日は先日とは違う場所へ,ホソミオツネントンボの活動を見に行きました.今年は初見の場所へ行くことが多いと思うので,なかなか思ったようにはトンボが観察できないと思います.探し回って,やっと3頭のオスが飛び回っているところに出会えました.残念ながら産卵はしていません.


▲ホソミオツネントンボのオスたち.▲

今年はトンボの出現が早い感じです.年によっては,4月4日など,まだトンボの姿が全く見られないこともありますから.

そこで,成虫越冬種ではなく,春に羽化する気の早いトンボ,アジアイトトンボの様子を見に行きました.成虫越冬種が活動する時期には,それらに混じってよく飛んでいますから,きっと羽化しているでしょう.こちらは,いつもの場所へ行くことにしました.


▲アジアイトトンボのオス(上)と未熟メス(下).▲

アジアイトトンボは,もう羽化し始めていました.今日羽化したような個体もいましたが,写真の個体はこの1週間以内の羽化でしょう.多分3月下旬には羽化していたでしょうね.まだ写真にはなっていませんが,シオヤトンボも出ていますし,今年は桜に負けず早いですね.コサナエ属ももう間もなく出てくるかもしれません.忙しくなりそうです.

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No.889. オツネントンボ活動中.2023.4.1.

新しいトンボシーズンが始まりました.3月下旬にはもう25度に迫ろうかという日々が続きました.私はすでに2度ほど出かけており,そのうち1回ではオツネントンボらしいのが目の前を通り過ぎるのを見ていました.でもはっきりと確認できなかったので,報告は今日が最初になります.


▲草むらで休むオツネントンボのオス.▲


▲池の畔に止まるホソミオツネントンボ.▲

掲示板によく投稿してくださる tranosanta さんが,オツネントンボやホソミオツネントンボが産卵しているという報告をしてくださいましたので,見に行くことにしましたら,もうすでにたくさんのオツネントンボが産卵をしていました.この感じから察すると,3月下旬には産卵は始まっていたでしょうね.全部で10ペアを超える数が産卵していましたし,単独オスは30頭以上いました.


▲産卵するオツネントンボたち.▲

オツネントンボはこの2年間ほど探すのに苦労していましたが,いるところにはいるものです.久しぶりにオツネントンボの乱舞を見ることができました.

今年は,できるだけいつもの場所とは違うところへ出かけようと考えています.生態観察モードというよりは調査モードです.今日の場所は情報を得ていましたのでうまくいきました.

さて,たくさんのオスやペアがいると,あぶれたオスがペアにちょっかいをかけます.あちこちでそういった行動が見られました.


▲連結ペアに襲いかかる単独オス.▲

あともう一カ所へ行ってみましたら,シオヤトンボが1頭飛んでいました.割合に敏感で写真にはなりませんでした.まだコサナエ属の姿は見られませんでした.

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No. 888. 年末のトンボ.2022.12.27.

しばらく観察を止めていましたが,今日は久しぶりにキトンボの様子を見に行くことにしました.天気予報では晴れる予定でしたが,現地は雲が垂れ込み気温は9度というところ.これではだめです.そこでしばらく待つことにしました.11:30ごろに雲が移動し,青空が広がりました.すると10分もしないうちにトンボが出てきました.タイリクアカネとキトンボです.それぞれ2頭と1頭でした.


▲タイリクアカネ.オスが2頭追いかけ合いをしていた.▲


▲キトンボ.1頭だけ出会った.▲

12:00ごろには産卵に来るのでしばらく待つことにしました.しかしまた北の方から雲が流れてきて,どんよりとした曇り空になりました.

また移動性高気圧におおわれて,長時間日が差す日にやってくることにしました.今日はまだ生き残っていることだけの確認でした.

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No. 887. アカトンボ探し.2022.11.12.

少し間が空きましたが,あまりにもよい天気が続くので,,アカトンボを探しに行くことにしました.今年はアカトンボが少なく,あまり出かける気がしませんでしたが,今日はちょっと気合いを入れて出かけてきました.8種類のアカトンボに出会いました.まずそれから.


▲まずは一番数が多いオオキトンボ.絶滅危惧ⅠBなのにねぇ.▲


▲次はアキアカネ,兵庫県南部で出会うのは今年初めて,オオキトンボより希少.▲


▲ナツアカネのメス.ナツアカネは数が少なかった.▲


▲タイリクアカネのオス.胸部がこんなに褐色になっているのは初めて.▲


▲なんと,マイコアカネ.まだいたんですね.▲


▲マユタテアカネも,今日はそこそこ出会った.▲


▲コノシメトンボもいたいた.▲


▲ノシメトンボ!,めずらしーい.オオキトンボより超希少!.▲


▲最後はおまけ,アオイトトンボもすっかりと老熟.ご苦労様.▲

珍しくキトンボに出会いませんでした.あちこちに顔を出すトンボなのですけど.ノシメトンボに出会ったのがとても嬉しかったです.ノシメトンボなど,かつではうじゃうじゃ飛んでいたのに,最近はほとんど出会いませんね.私の探し方が悪いのでしょうか.

さて,今日の池は水が落とされていたのか,岸辺が泥状になっていてオオキトンボの産卵にぴったりの状態.案の定,オオキトンボが産卵をしにやってきました.


▲水辺で産卵するオオキトンボ.▲

やはり環境が整っておれば,オオキトンボはそういったところにたどり着き,集まってくるようです.11月12日の産卵ですから,少し時期的には遅いような気もします.今までは,私はだいたい10月中に観察してきましたから.もう一ペア紹介しておきましょう.


▲本当にオオキトンボが一番の普通種になっている今日この頃.▲

オオキトンボにトラブルがありました.産卵が終わったメスを追いかけるオスがいて,逃げるメスが水に落ちたようです.メスが水の中で草に掴まってもがいていました.撮影のあと助けてあげました.


▲水に落ちて草につかまっているメス.▲

普通は,産卵が終わってタンデムが解消したあと,メスを追いかける単独オスがうまくメスを捕まえ,交尾をすることがしばしばあります.産卵後交尾ですね.


▲産卵後交尾.▲

11月も中旬になりますと,兵庫県南部でもアキアカネの姿が見られるようになります.今日は数は少なかったですが,産卵しているペアに出会いました.


▲アキアカネの産卵.▲

水が落とされ,水位が下がり,泥の岸辺が露出すると,やはりアカトンボたちがたくさん集まってくるんですね.あと,マユタテアカネとコノシメトンボが産卵していました.


▲マユタテアカネの産卵.▲


▲コノシメトンボの産卵.▲

まあ,久しぶりにアカトンボたちの競演を見ることができました.

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