No. 1029. アカトンボが出てこない.2025.6.18.

この数日間,ナニワトンボの未熟オスを見たいが為に,あちこちにアカトンボの羽化を見に行きました.6月12日にリスアカネの羽化個体を見たので,続く6月13日,16日,17日,18日と,ナニワトンボやリスアカネがいそうな池を中心に,アカトンボの未熟個体を探しに回ってきました.しかし,全くアカトンボの姿が見られなかったのです.羽化して来ていないのです.

まず13日から.この日は近所の公園に行ってみました.しかしキイトトンボやモノサシトンボがいただけでした.


▲キイトトンボはたくさん活動していて,羽化も続いているようだった.▲


▲モノサシトンボは成熟している個体がたくさんいた.▲

今日もマクロレンズで撮っているのでシャープさが気持ちいいです.この公園ではマユタテアカネですら出てきていませんでした.まだ早いのかもしれません.そう思って,先日見たコバネアオイトトンボの未熟をもう一度見に行くことにしました.こういうチャンスは非常に短期間で終わるし,そもそも出会うことすら難しい相手です.まだいくつか飛んでいました.しかしすぐに林の中などへ入っていくのでしょうね.


▲未熟なコバネアオイトトンボのオスとメス.▲

未熟なシオカラトンボがいたので,マクロレンズで撮ってみました.


▲未熟なシオカラトンボのメス.▲

次いで16日.この日はナニワトンボをねらいに,よく観察する池に行きました.しかし全くアカトンボがいませんでした.それどころか,コシアキトンボが摂食する姿とショウジョウトンボのメスが草地にたむろしていたのを見ただけでした.あとアオイトトンボが1頭いました.


▲草地で憩うショウジョウトンボのメス.▲

今日もまだアカトンボには早いのかと考え,ベニイトトンボのいる公園へ行ってみることにしました.とても暑く,シオカラトンボが元気に飛び回っていました.またフタスジサナエが生き残っていました.


▲あちこちで活動しているシオカラトンボ,交尾個体.▲


▲フタスジサナエのオス.▲

そんな中,ベニイトトンボが羽化して,活動していました.ベニイトトンボの活動もしばらくの間見ていませんでしたので,後日これは観察に来なければと思い,今日はここまでとしました.


▲ベニイトトンボが活動を始めていた.▲

次は17日.この日は西の方のナニワトンボの生息地へ行ってみました.しかしここも全くアカトンボの姿がありませんでした.マユタテアカネぐらいはいても良さそうに思えますが,いたのは,アオサナエのメスとコオニヤンマの未熟個体でした.流水性トンボだけ!


▲アオサナエのメス.突然舞い降りてきた.▲


▲池畔の道路に止まっていたコオニヤンマのオス未熟個体.▲

やはりアカトンボの羽化には早いみたいです.そういえば今回のようにアカトンボの羽化をねらって観察に出かけると言ったことはほとんどしてこなかったように思います.今までは他のトンボの観察のついでにアカトンボの姿が見られて,観察を始めるきっかけとなったという感じでした.

そこでそれを確かめるために,18日は兵庫の北部へアキアカネの羽化を見に行くことにしました.これまでは,だいたい6月下旬には,未熟な個体がふわふわと水田のまわりを飛ぶ姿が見られました.しかし,これも不発でした.全くアカトンボの姿がありませんでした.同様にこの時期のトンボ,キイロサナエやモートンイトトンボの観察もしてみることにしました.しかし両方のトンボの個体数は非常に少なかったのです.


▲キイロサナエはいるにはいたが,数は6頭程度だった.▲


▲モートンイトトンボのメス.やはり数は少なかった.▲

あと,ハッチョウトンボ,オオイトトンボなどこの時期のトンボや,春の生きのこりのシオヤトンボ,ホソミオツネントンボなどがいました.


▲ハッチョウトンボも暑いのだろうか,腹部挙上姿勢で頑張っていた.▲


▲オオイトトンボのメス.単独で飛んでいると見知らぬトンボに見える.▲

▲金属ロボットのような色彩のシオヤトンボのメス.▲


▲ホソミオツネントンボのメス.単独産卵していた.▲

ということで,アカトンボは今月末ころまで待つことにして,アカトンボ探索はしばらくお預けです.

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