No. 1012. 春のトンボが出そろった感じ.2025.4.30.

今日も昨日に続いてオグマサナエの産卵を見に行きました.結果はダメでした.なかなか手強いというか,数が少ないのでしょうね.もっと早朝に行く必要があるかもしれません.今日もやって来たのはフタスジサナエ.2回産卵にやって来ました.


▲フラスジサナエの産卵.9:30くらいである.▲


▲やはり産卵途中で止まる.▲


▲今日,2回目の産卵.▲


▲フタスジサナエは比較的動きが少ないので追いやすい.▲


▲メスは日陰で産卵するのに,オスは日向にいる.フタスジサナエのオス.▲

目的は果たせそうになかったので,タベサナエを見に行くことにしました.でも時間がもう11:00になっており,タベサナエは,オスたちが活動しているのを見ただけでした.


▲タベサナエオスのもぐもぐタイム.▲

オスは,縄張り活動をしている時にも,目の前を餌が飛ぶとパッとくらいつきます.また,私がそばを通ると,ヤマサナエがそうするように,飛び上がってホバリングします.様子をうかがっているのでしょう.


▲飛び上がってホバリングするタベサナエのオス.▲


▲もうお昼が近いためか,休んでいるオスもいた.タベサナエ.▲

今日はオグマサナエのオスもあまり入って来ず,1頭がちょっと顔を見せただけでした.


▲産卵ポイントに顔を見せたオグマサナエのオス.▲

こんな感じで午前中の観察を終えました.今日は一日中快晴で,気温はやや低い感じです.春のトンボにとっては,夏日は暑すぎるようで,今日のように22℃ぐらいがちょうどよいように見えます.そこで,お昼からもまだ大丈夫だろうと,先日フタスジサナエの羽化をたくさん見た池に行くことにしました.

池に着くと,ヨツボシトンボが飛び,トラフトンボも水面上をすいすいと飛行していました.トラフトンボは5頭程度,ヨツボシトンボは10頭以上オスが活動していました.トラフトンボのオスがメスを捕らえ樹林の方に飛び去るのを見ました.これが帰ってくるのを期待しながら,トンボの観察を続けました.


▲ヨツボシトンボは池の周囲に止まり活動をしている.▲

この池はヨシやガマなどの抽水植物は生えていませんが,ヨツボシトンボの数は多いようです.彼らはあまり気にしないのでしょうか.


▲トラフトンボが水面を行き交う.まさに春ですね.▲

ヨツボシトンボやトラフトンボが飛び交う姿は,春の盛りを感じさせます.それにしても,20世紀末ころに比べて,トンボの活動時期が早まっているような気がします.こういう姿は5月の連休あたりに見られるものでした.まあ,数日早いだけですけど.


▲水面ではクロイトトンボたちがたくさん繁殖活動をしていた.▲


▲オツネントンボの姿もまだ見られた.メス.▲


▲池の周辺ではハラビロトンボが成熟を待っていた.▲


▲フタスジサナエはもちろん数多く見られた.▲

先日ここを訪れた時,どうもオグマサナエらしい羽化殻を見ました.実は今日それを確かめたいというのも目的の一つでした.止まっているコサナエ属一つひとつを確認しながら歩いていると,おやっと思う個体を見つけました.


▲オグマサナエらしい個体.腹部背面の淡色条が長く伸びる.▲

フタスジサナエは,腹部背面の淡色条が,腹部第6,7節くらいになると,伸びずにほぼ点になります.この個体は長く伸びています(矢印).これはオグマサナエの特徴です.タベサナエもほぼ点です.上の方の写真で比べてみてください.あと胸の横の黒条を確認できれば文句なしです.ただ止まっている位置が悪く,うまくのぞき込めません.なんとか池にはまらないように注意しながら撮ってみました.


▲黒条は1本,でも何か黒い点が見えたりして...▲

黒条は1本のように見えましたが,なんか汚れが付いているのか,2本が消えかけているようにも見えます.どうもすっきりしないのですが,一度飛んで止まる場所を変えた時,尾部付属器上の突起を確かめてみました.


▲尾部付属器上に突起が確認できる.オグマサナエである.▲

ずいぶんと手間がかかりましたが,やはりこの池にはオグマサナエがいました.あと写真にはなりませんでしたが,クロスジギンヤンマが飛んでいました.ということで,今日の観察を終えました.14:00でした.そうそう,交尾態で飛んでいったトラフトンボのペアは,時間内には戻ってこなかったようです.

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