No. 994. ベニトンボがいた.2024.10.30.

今日は朝から青空が見え,アオイトトンボ系のトンボを見に行くことにしました.しかし一つ目のやや離れた観察地では,なんと雲が黒く広がり雨まで降る始末でした.そこで,よく晴れている自宅近所の公園に引き返し,オオアオイトトンボの産卵を探すことにしました.時間は14:00をまわっており,オオアオイトトンボの産卵にはちょうど良い頃合いでしたが,アカトンボの繁殖活動にはちょっと遅く,午後休み状態の観察になりました.

アカトンボを探していると,なんとベニトンボが止まっているのを見つけました.兵庫県でもベニトンボの報告はあちこちで聞かれ始めています.


▲ベニトンボのオス.すべて同じ個体.▲

奈良県など非常に多くの個体が観察されている地域の報告では,10月に数が多くなると言われています.タイワンウチワヤンマと同じように,やがてこのトンボも兵庫県で普通に見られる仲間になるのかもしれません.

その他のアカトンボでは,まずアキアカネの数が増え始めていました.


▲アキアカネのオスとメス.メスは腹部が赤色と褐色のものがいた.▲

この公園には,前に来たときにはコノシメトンボがたくさん見られました.しかし今日はその姿はほとんど見られませんでした.オスメス各1頭ずつでした.


▲コノシメトンボのオスとメス.▲

その他のアカトンボとしては,マユタテアカネとナツアカネがいました.


▲マユタテアカネのオス.▲


▲ナツアカネのメス.▲

さて,目的のオオアオイトトンボですが,日陰にあって,木漏れ日が射す池に行きました.最初見たときは何もいないように感じましたが,しばらく待っていると,タンデムペアが飛ぶのを見ることができました.あちこちに止まったり飛んだりしていました.産卵が始まるまでによくある風景です.


▲タンデムのオオアオイトトンボはしばらくの間タンデムで飛び回る.▲

時刻は14:22,だいたい15:00を過ぎると産卵を始めますので,もう間もなく産卵をするはずだということで待つことにしました.しばらくすると,低いモミジの茎に止まって,産卵を始めました.


▲水面におおいかぶさるモミジの茎に産卵するオオアオイトトンボ.▲

このペアの産卵を撮影していると,もう一組のペアが産卵にやって来ました.やはり同じ木の枝に産卵を始めました.


▲もう一組のタンデムペアの産卵.▲

葉の茂り方がカメラのストロボの光を遮る位置に産卵をしていましたので,結構ペアの近くでカメラがごそごそ動いたためか,短時間でいったん飛び去ってしまいました.まあ,産卵していることが記録できたので,今日はここまでにしました.

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今日初めて出会ったトンボ
No. 76. ベニトンボ,オス.

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