No. 989. 残りのアカトンボを求めて.2024.10.6.

残りのアカトンボというのは,今年,まだ昨日までに見られていない,アカトンボという意味です.具体的には,マイコアカネ,ナニワトンボ,タイリクアカネ,です.あとは,マダラナニワトンボがいますが,これはほとんど諦めています.飛来種はまたの機会です.

まずはマイコアカネから見に行きました.生息地の状況は例年と同じで,歩くとマイコアカネは10頭程度は見られました.


▲スゲの生えた浅い水たまりに群れるマイコアカネたち.▲

時刻がちょうど10時30分でしたので,産卵活動が見られるかと思い,少し歩き回ってみました.すると,まず交尾態で飛ぶペアを2つ見つけました.一つはどこかへ行ってしまいましたが,もう一つは手の届く範囲に止まりました.


▲マイコアカネの交尾.繁殖場所がメスとの出会い場所でもある.▲

このペアはしばらくすると産卵を始めました.マイコアカネの産卵は久しぶりに見ました.草の中に入り込んで,また上下動が大きく,割合に写真に撮るのは難しい相手です.


▲連結打水産卵を行うマイコアカネのペア.▲

そのうち,もうワンペアが近くで産卵を始めました.一種のグループ産卵です.他のペアが産卵をしている場所には天敵のカエルがいないことが間接的に証明されていますので,集まってくるのでしょう.そういう遺伝子を思っていた方が生存に有利なのでしょうね.


▲途中一時的にグループ産卵になった.左下が別ペア.▲

さて,次はナニワトンボです.ナニワトンボがたいてい見られる産地へ行きました.しかし最近は獣よけの金網を設置している場合が多く,ていねいに開けてきちんと閉じておけば問題はないのですが,やはり気持ちの上で抵抗があります.オスの写真を撮って,さっさと引き上げることにしました.


▲ナニワトンボは数頭見られた.まあ例年通りでこの産地での減少はないであろう.▲


▲けがなのか病気なのか,腹部先端が黒く変色しているオス.▲

産卵の時間帯はもう過ぎているのか,池はとても静かな感じでした.

そう,マイコアカネの池でタイリクアカネを少し探しましたが,まだ降りてきていないような感じでした.オオキトンボやコノシメトンボがいました.あと,アオイトトンボがたくさん産卵していました.


▲アオイトトンボのグループ産卵.▲

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今日初めて出会ったトンボたち
No. 73. マイコアカネ,オスメス産卵.
No. 74. ナニワオンボ,オス.

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