No. 986. 猛暑が続く中,アカトンボたちを見に.2024.9.18.

いまだに猛暑が続いています.お彼岸が近づくと,ナツアカネやナニワトンボやリスアカネが繁殖活動を始める時期です.彼らはこの猛暑が続く中,暦上のこの時期に繁殖活動を始めているのでしょうか.今日は,特に日向で産卵するナツアカネのようすを見に行ってきました.


▲日陰で過ごすナツアカネのオスとメス.▲

ナツアカネはオスもメスも平地に降りてきていました.ただし,薄暗い日陰で過ごしていました.オスは胸部側面がまだ赤くなっていない個体が多く,完全な成熟個体ではない感じです.車の外気温計では33℃を指していました.時刻は11時少し前です.まだ繁殖活動はしていないかと思いきや,池岸の草地で産卵しているペアがいました.


▲池岸の草地で産卵するナツアカネのペア.▲

真夏の暑さの中日向で産卵するペア.熱中症などはないのかと心配していまいます(笑).しかしオスの方が耐えられなくなったのか,短時間でメスを放し,警護もせずにどこかへ行ってしまいました.やはり暑いのかもしれません.ただメスは最後まで産卵を続けていました.メスは使命感が強いですね.ただこの暑さ,落ちた卵は生き残るのでしょうか.草の間の日陰に落ちるとは思いますが,この気温の高さは,彼らにとって想定外ではないかな.


▲オスが去ったあとでもメスは単独で最後まで産卵を続けた.▲

ここでは,ナツアカネ以外のアカトンボは見られませんでした.例年ならネキトンボが活動しているのですが,やはりこの暑さ例年とは違いますね.ネキトンボは姿がありません.ナツアカネだけは例年通り活動していましたが.またナニワトンボやリスアカネも見に行く必要がありそうです.

ナツアカネが平地に降りてきているのを見て,アキアカネはどうしているか気になりました.山へ上がってみることにしました.その前にちょっと流れをのぞいてみると,ハグロトンボがまだ活動していました.オスは腹部先端を反り上げたり近くをホバリングして産卵メスを誘引していました.


▲産卵メスを誘引するハグロトンボのオス.▲

さて,標高500mあまりの高さにある池へ行ってみました.道を歩くとアキアカネが止まっていました.まだアキアカネは山の上で過ごしているようです.


▲アキアカネはまだ山の上で過ごしている.▲

この池ではオオルリボシヤンマ,オオヤマトンボ,ギンヤンマ,シオカラトンボなどが活動していました.オオルリボシヤンマは池の余水バケに転がる朽ち木で産卵していました.


▲産卵に余水バケに降りてきた来たオオルリボシヤンマのメス.▲


▲オオルリボシヤンマの産卵.▲

この暑さの中,トンボの世界がどのようになっているのか,興味が持たれるところです.

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今日初見のトンボたち
No.62. オオルリボシヤンマ.メス.
Mo.63. アキアカネ,オス.

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