No. 961. フタスジサナエのメスたち.2024.5.17.

今日は,9:00-11:00,14:45-15:30と,2回ヤマサナエの産卵を見に行きましたが,不発でした.途中はフタスジサナエに切り替えて観察をしました.さすがにオスの姿もだんだんと少なくなり始めており,あちこちにぽつんと止まっているのを多く見かけました.オスが減り始めると不思議とメスが目につき始めます.今日は,休むメス,ちょっと変なメス,産卵メスの三者に出会いました.


▲まずは休むメス.フタスジサナエ.▲

成熟したメスに,産卵以外で出会うのはあまり多くはありません.まずは地面に止まって休むメスを見ました.次にちょっと変なメスです.このメス道を歩いていたら飛び立ち,池の水面で2回ほど打水(水飲みかもしれない)をして,岸に戻って草に止まりました.


▲水面に出て打水し,岸辺の草に止まったフタスジサナエのメス.▲

よく見ると腹端に卵塊が見えています.これは産卵を開始するかと待つことにしました.しかし一向に産卵をはじめません.いったん飛び立ちましたが,産卵するかと思うと,草にもつれ込むように飛んでまた止まりました.端から見るとうまく飛べない未熟なトンボのような動きです.


▲まだ腹端に卵塊が残っている.▲

しばらく様子を見ていますと,腹部を曲げ,後ろ脚で腹端をごそごそいじっています.何をやっているのだろうと興味が先に立ちシャッターを切るのを忘れてしまいました.実は腹端の卵塊を脚でこすり落としていたのです.ちょっと珍しい行動でしたね.記録できずに残念です.


▲腹端に卵塊がなくなっている.腹部第10節もまっすぐになった.▲

その後どうするか見ていると,すぐ横で別のメスが産卵をしているのを見つけました.このメス上下動が激しくて写真に撮りにくい動きをしていました.


▲産卵するフタスジサナエのメス.▲


▲体をひねって卵塊を飛ばす直前.▲


▲産卵は続く.▲

と,こんな感じの一日でした.ヨツボシトンボ,トラフトンボも活動をしていましたが,だんだんと池の春のトンボも数が減っているように思えます.今賑やかなのは川でしょうか.ヤマサナエの個体数も今年は少なそうですし,こちらはこれくらいにして,川のトンボ観察に方向転換するときが来たかもしれません.

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