しばらく遠征旅行をしていたため,2週間ほど間が開いてしまいました.この3日間曇や雨だったのですが,今日は移動性高気圧がやって来て晴れ.コサナエ属の状況と,ホソミイトトンボがいないかを探しに行きました.
コサナエ属3種は,いずれも未熟な状態で,草原などを飛んでいました.その中でフタスジサナエの数が少ないと感じていましたが,池をのぞいてみると,今が羽化の真っ盛りという感じでした.多くがメスです.フタスジサナエは以前からオスの方が若干早く羽化すると感じていましたが,その通りで,見た感じ,未熟で飛んでいるのはオスばかりでした.
▲フタスジサナエのオス.この個体は池のそばに止まっていた.▲
▲オグマサナエのオス.まだ未熟である.▲
▲タベサナエのメス.個体数はタベサナエが一番多かった.▲
下の写真には羽化しているフタスジサナエが6頭写っていますが,写真を撮る前に2頭飛び立ってしまったので(羽化殻が2つ見えます),合計8頭がほとんど同じ場所で一斉に羽化していました.
▲フタスジサナエは羽化の真っ盛り.それも多くがメス.▲
▲羽化するフタスジサナエたち.▲
フタスジサナエの羽化は,10年くらい前まではだいたい4月の下旬から末くらいの間でした.今年はその当時と同じくらいの時期に羽化していますね.今年は全般的にこの2,3年に比べると出現が遅いのですが,昔の感覚ならちょうどぴったりというところです.今年は,オグマサナエ,タベサナエに始まって,フタスジサナエと南部のコサナエ属3種の羽化を全部記録できました.
フタスジサナエが羽化しているすぐ横で,シオヤトンボが産卵をしていました.シオヤトンボの出現も以前並みに遅れています.
▲産卵にやってきたシオヤトンボのメス.▲
遠征旅行ではサブカメラを使っていましたが,やはりメインカメラの方がきれいに写るような気がします.画像処理のチップが違うようです.
さて,コサナエ属の状況が確認できましたので,次は成虫越冬性トンボで残されている,ホソミイトトンボを探しに行くことにしました.4月上旬にオツネントンボを見に行った2つ目の池へ出かけました.オツネントンボが1頭ホソミオツネントンボが4頭ほど飛んでいて,それに混じってホソミイトトンボが,3ペアと単独オスが5頭ほど見られました.
▲タンデムのホソミイトトンボ.▲
▲産卵行動をとってもすぐ止めてしまい,近づくこともできない.▲
ペアは飛んでいるのですが,なかなか産卵をせずあちこちを飛び回っているだけです.ちょっと止まって産卵行動をとるのですがすぐ止めてしまいます.産卵はもう少し後の時間帯なのかもしれません.対して,交尾は2例見られました.
▲移精行動をとっている.メスは交尾の態勢.▲
▲移精行動のあと,交尾になった.▲
▲オスは止まってメスは飛んでいる!?.▲
▲やがて上のペアも交尾態勢に入った.▲
今年は,2018年に続いて,できるだけたくさんの兵庫県のトンボに出会うのが目標ですので,1種類ずつきちんと押さえていきたいです.
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No.06. ホソミイトトンボ.交尾・産卵
No.07. シオヤトンボ.産卵.