No. 898. 某里山公園にて.2023.4.21.

今年は今までと違いいろいろなことをやってみようと思っています.このWebページのタイトルである「神戸のトンボ」について,この一年間でどれくらい出会えるか,約30年ぶりに試してみようと思っています.現在まで神戸市域には94種の記録がありますが,市内絶滅したと考えられる5種と飛来種9種を除いて,80種類がまだどこかに生息していると考えています.このうち神戸市レッドリストAランクのネアカヨシヤンマ,アオサナエ,ホンサナエ,ムカシヤンマについては,私にはもう生息情報がなく,出会えるかどうか全く分かりません.

さて,今日は北区にある某里山公園に行ってみました.ここは,整備される前,2009年に一度調査したことがありますが,整備後に行くのは初めてです.もう十分植生など環境は安定していると思いますので,どのくらいのトンボが集まってきているか興味があります.今日は成虫越冬種がテーマです.


▲No.01:ホソミイトトンボ,オスが2つの池で確認できた.▲


▲No.02;ホソミオツネントンボ.3,4頭いたように思う.2つの池で確認できた.▲

成虫越冬種としては,オツネントンボが見つかりませんでした.次は各地で羽化が始まっているコサナエ属です.ただ,今日2時間以上園内を歩き回りましたが,全く姿を確認できませんでした.コサナエ属は別の場所を攻めないといけませんね.

シオカラトンボ属では,シオカラトンボとシオヤトンボがいました.シオヤトンボはそこそこの数が見られました.


▲No.03:シオカラトンボ.▲


▲No.04:シオヤトンボ.湿地が多いせいか未熟な個体を含めたくさんいた.▲

園内を流れる流れでは,たくさんのアサヒナカワトンボが羽化していました.


▲No.05:アサヒナカワトンボ.まだ未熟な個体がほとんど.▲

この公園に隣接する地域は,かつて私が神戸のトンボを調べたときによく訪れたところです.ヨツボシトンボ,フタスジサナエ,オグマサナエなど,春のトンボが結構見られました.その場所はもう潰れてしまっています.そういったところから避難移動してくれていることを期待しています.もう少し季節が進んだらまた来てみたいと思っています.今日はとりあえず普通種5種でした.

最後に今日のゲストはジャコウアゲハです.


▲草地を飛ぶジャコウアゲハ.▲

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