6月20日、夏至の前日。朝から晴天。夏至は曇天の予想だったので二本立ての行動とした。
第一部 野周り・丘陵 水路、6月16日にその場所で羽化したアキアカネを確認(2020年の初見・2019年に同所で産卵を確認している)した。その水路でオオシオカラトンボと、シオカラトンボがメス待ちをしていた。この日、6月6日から姿を現したショウジョウトンボは出勤していなかった。 新しいシオカラトンボの羽化殻を回収。この場所では5月30日から羽化殻が目に付くようになり、訪れる度に羽化殻を回収していた。
場所を変え、湿地状の廃田ではオオシオカラトンボとハラビロトンボ達が出勤していた。そこへコオニヤンマが。 この日はハラビロトンボが食べ頃だったのか、それとも狩りが上手になったのか、コオニヤンマ達はご馳走にありつけた。
次に、ちょっとした湿地ではシオカラトンボの羽化殻を回収。オオシオカラトンボの産卵はよく見る場所だが、シオカラトンボの産卵は見たことがない。 大きめのトンボが飛んだので頭上を見上げるとウチワヤンマ。 ウチワヤンマを見上げていると、私の傍らに獲物をくわえたコオニヤンマが止まった。獲物は若いシオカラトンボ♀のようだった。 1週前のコオニヤンマ達はまだ狩りが下手でウメエダシャク(蛾)などを狙ったがことごとく獲り逃がしていた。ようやく、普通に獲物にありつけるようになったらしい。 頭上のウチワヤンマも餌獲り。地上ではメス待ちのオオシオカラトンボも餌獲りをしていた。そんな中、老熟したシオヤトンボのメス待ちの姿を確認した。
第二部 山地・沢 沢の入り口の開けた所に、どこの生まれか分からないがアキアカネのメスがいた。 目的地に向う途中、アサヒナカワトンボとミヤマカワトンボを見る。
第一目的地に到着。流れの中の石にミヤマカワトンボ。ふと、小さい黒いのが動いた。ファインダを覗いたらヒメサナエだった。 流れに入ると、流れに沿って2mほどの区間に3匹のヒメサナエのオスが適当に陣取っていた。 ヒメサナエを眺めながら、ミヤマカワトンボも観る。メスが来てオスが気を引くのだが、メスは気が乗らないようだ。このオス、川流れのパフォーマンスの後にメスに乗ろうとしたら拒絶された。メスが止まり場所を変えると二度目の川流れを披露。そして、メスに容認してもらえた。 流れから出るとアキアカネがいた。お目当てだったのでアキアカネ達を撮っていたらムカシヤンマがやって来た。
第二目的地、山腹のちょっとした湿地。到着すると同時に、ムカシヤンマがやって来た。ムカシヤンマはヒトが恋しいとも思えないが、何故だか近付いてくる。 この湿地、5月2日から登場し、5月28日まではいたシオヤトンボの姿はなく、代わりにオオシオカラトンボが新しい主になっていた。湿地の周囲はアキアカネだらけ。
第三目的地、アサヒナカワトンボのメスが待っていた。 次の第四目的地と思ったが、さらにと奥へ進むことになる。そして、既に16時。いくら日の長い時季とはいえ戻ることにした。 実際、あまりにも好天で帰りたくなかったが、後ろ髪を引かれる思いで帰途に就いた。
と、夏至前日の6月20日の観察記録の概要でした。私は、トンボシーズンは4月から夏至までが前期。そして、夏至から11月までが後期と思っています。そんなことで、ちょうど、区切りの観察の報告でした。
画像1 人前でハラビロトンボを食うコオニヤンマ(丘陵では6月12日から出現) 画像2 沢の中のヒメサナエ(6月20日初見) 画像3 苦労の甲斐がありメスに載せてもらえるミヤマカワトンボ(山地では6月7日から出現) 画像4 低標高の避暑地に現れたアキアカネ(6月20日から出現)
お尋ねしたいことや報告したいことが数件ありますが、機会をみて書き込むつもりです。 課題が沢山あり出かけたいのですが、本日は合羽が要らない程度なのですが、視程障害がひどいので様子見をしています。 |
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今年はヒメサナエを見に行っていないなぁ 管理者 2020年7月18日(土) 14:35 |
ご投稿ありがとうございます.
川のトンボも夏模様ですね.そういえば,今年は川へ行くことが少なく.コフキトンボに釣られて池ばかり行っているような気がします.それでもなかなかコフキトンボの繁殖活動には出会いません.ヒメサナエやオジロサナエは今年はパスになりそうな感じです.今日はチョウトンボを見に行ってきました.チョウトンボはいっぱいいました.またビデオを回しに行く予定です.
それでは失礼します. |
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チョウトンボを見たいです。早熟なミヤマアカネ 権兵衛 2020年7月21日(火) 23:25 |
近在ではチョウトンボの生息情報がありません。数年前に野周りフィールドで一度だけ記録撮影しただけです。その時は、やっと飛んできて、旅の途中の一休みといった感じで私の前に止まりました。撮影する間だけ翅休めをし、去っていってしまいました。 その後、飛んでいった方向には生息地はないので、飛んできた方向にささやかな生息地があるのではないかと思い、数箇所を探索しました。が、未だに探索の成果が出ていません。 できることなら沢山のチョウトンボを見てみたいです。
ところで、今のところ梅雨の明ける気配はありません。長い梅雨で晴天がほとんどないので、toranosanta さんのように、『雨さえ降っていなければ』の気構えで行動しています。 野周りの観察地でオジロサナエが5月23日から羽化を始め、だらだらと、7月12日まで続いていました。そこで、山地の沢に戻るのを確認する目的もあり、山地通いもしています。 7月18日の土曜日は朝から視程障害。そして、午後は雨。疲れもあったので寝て過ごしました。 19日も朝から視程障害。9時過ぎに一気に晴れたので観察に出ました。雷注意報が出ていたので、オジロサナエで気掛かりな山地は断念。カトリヤンマが気掛かりな野周りにしました。
昨年、カトリヤンマの産卵を目撃した場所に足繁く通っています。19日も成果がありませんでした。色付いたミヤマアカネがちょっと姿を現しただけでした。 そして、オニヤンマ、オナガサナエ、それとオジロサナエが羽化する場所も覗きました。オニヤンマと、オナガサナエの羽化殻が各1個。オジロサナエは目に付きませんでした。
俄かに晴れた午前でしたが然したる成果もないままかと思ったら、ミヤマアカネの交尾態飛行が出現。 3箇所で静止交尾の後、あちこちに目まぐるしく連結で産卵。連結解除後、メスは休憩。その後、単独産卵。 例年より2箇月は早い光景を目撃しました。
画像1 交尾中 画像2 交尾中 画像3 産卵中(3分間ほどあちこちに)。見苦しい画像、ご容赦を。 画像4 連結解除後の休憩。腹端に水滴。
この場所でのミヤマアカネは6月29日が初見。色付いたオスはこの日(7月19日)が初見。 |
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ヤブヤンマは時間切れ。蝉が鳴き始める 権兵衛 2020年7月21日(火) 23:40 |
山地に行けばミルンヤンマが見られるかもと期待がありましたが、天候の加減で山地は断念。長靴に履き替えて、午前に引き続き野周りへ。林内ではアブラゼミとミンミンゼミが鳴き始めていました。
道順で溜池を覗いたら、ウチワヤンマ、コシアキトンボ、シオカラトンボ、コフキトンボ、アジアイトトンボ、クロイトトンボ、それと、ウスバキトンボ。そして、コオニヤンマが通過。常連の、ショウジョウトンボは不見。
道沿いのハラビロトンボの繁殖地ではメスを待つオスの姿が。
ヤブヤンマがいかにも産卵しそうな1箇所目。暗過ぎて成果なし。オオシオカラトンボがメスを待っているだけ。 過去の7月上旬に産卵を目撃した2箇所目。明るいのだが、気配なし。コシアキトンボが追尾戦を繰り返しているだけ。
途中、ナツアカネを確認したく、観察場所へ。そしたら、コノシメトンボが潜んでいただけ。野周りフィールドでコノシメトンボの産卵を見たことがなく、トンボ自体目撃した記憶もない。林縁では数年前はリスアカネも目撃。コノシメトンボもリスアカネもこのフィールドではストゥレインジャ。ここはアカネ属好みの場所なのだろうか。
3箇所目も過去の7月上旬に産卵を目撃しているが、今シーズンは1度も覗いていない。観察をするときは事前に偵察を兼ねて、鎌か鉈で伐開をしていたが、一昨年辺りから鎌を持ち歩かなくなっているので、下見なしは厳しいものがある。 結局、時刻的なものと、暑さによる気力低下。それと、途中で血迷った(?)アブラゼミ(?)の幼虫に出くわしたりして、断念してしまった。ヤマユリのきつい匂いが漂う午後だった。
と、1週振りに晴れ間の出た19日でしたが成果があったような、なかったような一日でした。
画像1 コノシメトンボ 今年の初見 画像2 まだメスを待っているハラビロトンボ 画像3 不思議なニイニイゼミ まだ殻に止まっている。15:36撮影 画像4 血迷ったのかアブラゼミ(?)の幼虫。16:17撮影
文中の溜池、今年はヨツボシトンボの観察ができませんでした。例年、4月末から6月初めまでヨツボシトンボで賑やかでしたが、もしかして絶滅したかもしれません。昨年は、何度も通って、オスを1匹確認しただけです。 水質、植生の変化の他に、招かざるブルーギル、ウシガエル、それと、アカミミガメなどの性質の悪い生物が幼虫を食い尽くしてしまったのかもしれません。
今年は念願のサラサヤンマを少し観察できたので、山地のミルンヤンマ、野周りフィールドのヤブヤンマとカトリヤンマも観たいと思っています。 それにしても、7月は天気が悪すぎて、観察が低迷しています。 サラサヤンマは「幻でなかったサラサヤンマ」として報告(投稿)予定です。 |
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