神戸のトンボたち
K009. ミヤマカワトンボ Calopteryx cornelia
潜水産卵のため水中に入っていく♀.2010.8.4.,神戸市中央区.
潜水産卵のため水中に入っていく♀.2010.8.4.,神戸市中央区.
 本種は各地の渓流で普通にみられるカワトンボですので,神戸市でももっとあちこちで生息していて良さそうなものなのですが,意外と記録が少ないのです.市内でもっともふつうに見られるのは六甲山地の渓流です.神戸市ではその生息地が国立公園内にあるため,ハグロトンボなど,人の生活する中流域のカワトンボに比べて絶滅する危険性は少ないと思われます.ただ,数は確実に減っており,安心はできません.
 このトンボは,写真のように,水中に沈んでいる枯れ木に産卵します.六甲山の川は市民の方がボランティアできれいにしようとゴミ拾いなどがよく行われていますが,川に浸かっているような枯れ木を取り除いて川をきれいにしすぎると,彼らは産卵場所を失います.ぜひ,彼らの住処を守るようにしてほしいものです.