■見分けのチェックポイント
羽化殻全長17mm前後.身体に毛が多く泥を付着していることが多いので,非常に見分けにくいが,側棘・背棘ともにない.側刺毛は7,8本程度,腮刺毛は11本前後である.尾毛の先端部は肛上片の先端部の位置と同じくらいある.
■分布と類似種
北海道の東部,本州の福島,新潟,岐阜,長野,群馬,栃木の各県に分布する.北海道には本種と非常によく似た種であるクモマエゾトンボが大雪山及び芦別岳付近にだけ生息している.この近辺以外では類似種はいないので,区別はたやすい.クモマエゾトンボとは,本種の方が後肢脛節の毛が短く密度も低いことで区別できる.
■生態
長野県の生息地では,湿地の中の,浅く水がたまっているところの泥をすくって採集された.湿地の泥の中や植物堆積物の中で生活しているものと思われる.