神戸のトンボたち
K040. オナガサナエ Melligomphus viridicostus
オスの静止.2009.8.6.,神戸市北区.
オスの静止.2009.8.6.,神戸市北区./神戸市RDB:
 オナガサナエの神戸市での過去の記録は,北区の1例だけしかありません.これはおそらく宝塚昆虫館の所蔵標本の記録で(日浦,1966).実に1930年代の記録です.また「雌岡山(松本,1982)」というのもありますが,これは三木市と記載されていて,神戸市内とはなっていません.これは雌岡山の麓の三木市側で採集されたものかも知れません.筆者も三木市内の志染川ではオナガサナエの幼虫を採集してますから,この付近に最近までは生息していたことは確かです.
 神戸市内では非常に分布が限られていますが,決して珍しい種ではなく,兵庫県下では各地に広く分布しています.大きな河川に生息する例が多く,神戸市ではそのような環境がないことが記録の少ない原因であろうと思われます.
 しかし市内でも,縄張りと思われるオスの静止,メスの産卵,幼虫の生息,羽化と一通りの生活史は確認できています.1991年は羽化殻を35個採集しましたが,その数は決して多くはありません.羽化時期は神戸市内の生息地では6月の下旬頃です.
 まだ観察しようと思えばできる種ですが,最近の神戸市内での観察例は確実に減少しており,神戸市RDBではDランクになっています.