うか(やごがかえる)
うか(やごがかえる)
 ヤゴからおやのトンボがでてくることを、うかといいます。トンボのうかには、2とおりのかたちがあります。ひとつは、とうすいがたといわれ、でてくるときに、うしろにのけぞるようにします。もうひとつは、ちょくりつがたといわれ、でてくるときに、まっすぐとたちあがります。

2とおりのうか

 しゃしんをみてわかるように、とうすいがたのうかでは、なにかにつかまって、ぶらさがるひつようがあります。あとでべんきょうしますが、これがプールのトンボのうんめいをきめています。うかしたてのトンボは、ぜんたいがしろっぽく、せいじゅくしたおやとちがっています。

うかしたてのハグロトンボとせいじゅくしたハグロトンボ

 トンボのうかシーズンは、はるからなつのはじめにかけてです。きせつがすすんで、あつくなってくると、よるにうかすることがおおくなります。うかしたあとには、ぬけがらがのこります。このぬけがらをうかかくといいます。トンボのぬけがらは、いくらとっても、トンボをころすことになりません。ですから、とてもしぜんにやさしい、トンボけんきゅうのほうほうです。

ウチワヤンマのぬけがら


うか(やごがかえる)
うかのかんさつ
 そうしゅんは、うかのラッシュです。4がつのおわりころ、みずべへでかけていくと、たくさんのトンボのうかに、であうことができます。あるものは、いけのきしべで、うかをしています。あるものは、みずくさにつかまって、うかをしています。かんさつするときは、ふみつぶさないようにしましょう。またおどろかせると、まだじゅうぶんとべないのに、むりしてとんで、しんでしまうことがあります。

フタスジサナエのうか

トラフトンボのうか

 とんぼにとって、うかしているときが、いっしょうのうちで、いちばんきけんなときです。カエルにたべられたり、とりにたべられたり、アリにおそわれたりします。

アリにおそわれたオジロサナエ


うか(やごがかえる)
うかのじゅんじょ
 さいごに、うかのじゅんじょを、おみせします。さいしょは、クロスジギンヤンマの、とうすいがたのうかです。

クロスジギンヤンマのうか
せなかがわれて、おやがかおをだすまで。
クロスジギンヤンマのうか
のけぞって、しばらくやすんでから、はらをぬきます。
クロスジギンヤンマのうか
はねがのびて、はらものびて、そしてはねがひらきます。
 つぎは、ちょくりつがたのうかです。このトンボは、ヤマサナエといって、はるに、かわのきしべでうかします。かんさつのときは、くれぐれも、ふみつぶさないようにしましょう。

ヤマサナエのうか
きしべにあがって、おやがかおをだすまで。.
ヤマサナエのうか
まっすぐにたちあがり、しばらくやすんでからはらをぬきます。
ヤマサナエのうか
はねがのびて、はらものびて、そしてはねがひらきます。