観察記」カテゴリーアーカイブ

No.762. カトリヤンマとナツアカネ.2020.10.20.

今まで使っていたテーマは,写真サイズが横に縮まってしまいます.今のところどうしても写真縦横比がおかしくなってしまいますので,テーマを変更しました.

今日は県外へ,カトリヤンマとナツアカネを見に行きました.これらのトンボを見るために県外へ行かねばならないというのは,私の探索能力が落ちているためか,それともトンボがいなくなったせいか,……,後者であってほしいような,前者の方がいいような,複雑な気分です.幸い天気は上々で,ナツアカネは11:30ごろから13:30ぐらいまでの間,カトリヤンマは14:00から15:00くらいまでの間に産卵にやって来ました.今日のメインはビデオですので,写真はほんの少しだけです.

▲13:13,オスが水田の上を飛び回っているのを見つけた.

カトリヤンマはお昼を過ぎてから姿を見せはじめました.まずはオスが水田の上を飛び回っているのを見つけました.もう,兵庫県ではなかなか見られません.ただすばしこく,なかなかピントが来ません.視度調整が狂っているのかと思うほどです.

▲水田の上を往ったり来たりして飛び回るカトリヤンマのオス.

オスが飛び回っているとき,ふと水田横の水路からメスが飛び出してきました.産卵に入っていたのです.この水路は日陰になっていて非常に暗く,ビデオで撮ったのですがあまりよい色が出ませんでした.こういうときはストロボカメラがいいです.草が上を覆っているような場所で,その間からかろうじて産卵の姿を確認することができました.

▲水田横の水路で産卵するカトリヤンマ.非常に暗くて色が出ない(ビデオの切り出し).

陰になっているところで産卵しているせいか,かなり長い間産卵を続けてくれました.そうこうしているうちに,結構カトリヤンマが入ってくるようになりました.通り過ぎるだけ,みたいな感じが多かったですが,メスは4回産卵するのを見ることができました.暗い水路だったら嫌だなと思っていますと,水田のまっただ中で産卵を始めました.

▲水田のまっただ中で産卵するカトリヤンマ(ビデオの切り出し).

ただ,やはり陰になるところが好きなようで,日差しが強い分コントラストが強すぎる感じになりました.時間があればビデオをご覧ください.


兵庫県とその近隣のトンボたち:カトリヤンマは水田生活者

さて,カトリヤンマの観察の前,たくさんのナツアカネと戯れました.今日の観察地は,1枚の水田を残して稲刈りが終わっていました.まだ稲が残っている水田でもナツアカネは産卵していましたが,こちらはスチル写真記録がありません.稲刈り後のわらの上で産卵するナツアカネです.

▲稲刈り後の,切り株とわらの上で産卵するナツアカネ.
▲ひこばえが出始めたあたりで産卵するナツアカネ.

ナツアカネは実にたくさん産卵していました.ナツアカネは県下でもまだまだ見られますが,これほどたくさん産卵にやって来るところは,まだあるのでしょうか? 普通種ですが,たくさん飛んでいると嬉しくなって,ついつい長時間ビデオを回してしまいました.編集が大変になりそうです.

▲産卵場所で交尾をしてから,産卵を始めていた.

今日はたくさんのナツアカネが産卵にやって来ましたので,ビデオに撮るのも最後は疲れてしまうくらいでした.よければビデオでのナツアカネの活動もご覧ください.

兵庫県とその近隣のトンボたち:水田で生活するナツアカネ

今日は,ナツアカネ以外にもアキアカネが産卵していました.これはビデオだけでどうぞ.ただただ産卵するだけのものですが.限定公開です.


https://youtu.be/xeicjKd5t0E

というところで,今日はこの辺で.

No.761. オオキトンボとキトンボの観察.2020.10.16.

今年はアカトンボをかなり積極的に探しに行っています.今日は知人たちといっしょに,オオキトンボとキトンボを見に行くことにしました.天気予報は曇りで下り坂,おまけに気温は低い,ということで半ばあきらめ気分で家を出ました.しかし現地に着くと,雲量から言えば快晴状態.天気予報は完全に外れました.まあこちらに都合よい方に外れたのでよしとしましょう.

現地には10:00少し前に入りました.オオキトンボがちらほら飛んでいました.ちょっとするとタンデムのペアが産卵を始めました.今日は産卵活動が見られそうな予感がしました.そのうちだんだんとオスの数が増え,岸に止まったり,水面をホバリングするようになりました.いよいよスタートです.

640▲今日の主役のオオキトンボ.ちょっと顔面にホクロがありますな.
▲ご覧のように日差しの強い快晴の空のもと,オオキトンボが活動を始めました.

オオキトンボは,まだ濃緑色の地色が透けて見えるような色彩で,若い感じです.10:30頃になりますと,あちこちで産卵するオオキトンボが見られるようになりました.今日はビデオではなく写真で記録しました.

▲少し岸から離れた水面で産卵するオオキトンボ.

この池のオオキトンボは,打泥産卵より打水産卵を好んでいるようです.あまり泥底が出ている場所がないからかも知れません.初めのうち,岸近くで産卵していても,沖へ出て行くことが多かったです.

▲向こうへ向こうへと飛びながら打水産卵するオオキトンボ.

どうも最近目が悪くなってきたせいか,微妙にピントが合わせづらく,今日はオオキトンボの写真にあまりいいものがありませんでした.オオキトンボ自体にあまりコントラストがない色彩だからかも知れません.例年オオキトンボのピントには苦労している記憶があります.逆行ではかなりピントがよく合うので,やはり体色のせいのような気がします.

▲逆光になった状態.翅の黄色が透けて見えるのでオオキトンボという感じではある.
▲縦横に飛び回って産卵を続けるオオキトンボ.

さて,オオキトンボに目を奪われていると,いつの間にか,キトンボが混じっていました.キトンボはほぼ同じ場所で打水-打泥を繰り返しますし,割合コントラストの強い色彩のトンボですので,合焦の成功率が高くなります.

▲いつの間にかキトンボが産卵に加わり始めた.
▲オオキトンボに混じってキトンボが産卵をしている.

キトンボの体色は,上のように緑色の草や空が反射した水面の場所ではよく目立つ色をしています.しかし,赤っぽい草が生えているところでは,その背景に体色が紛れ込んで,黄色や橙色や赤色が隠蔽色になっているのが分かります.

▲草の中に卵を産みつけるキトンボ.2枚連続の写真.
▲キトンボの体色はこういった色の草を背景にすると,背景に溶け込むことが分かる.

そのうち,水際で産卵しているトンボの多くがキトンボという状態になりました.打水して飛び上がってねらいを定め打泥するという,独特のリズムの産卵です.オオキトンボの単調な打水産卵とはひと味違います.

▲水際で打水して(上),飛び上がってねらいを定め(中),打泥する(下).

だんだんと集中力が切れてきました.最近は本当に根が続かない感じです.目もしょぼしょぼしています.後一頑張りして,休憩に入りました.

▲あちこちで飛んでいるキトンボたち.

オオキトンボとキトンボの競演は,11:00を過ぎてもまだ続いています.これらアカトンボたちの産卵の中に,シオカラトンボが産卵をしていました.10月の中旬ですが,まだ頑張っていますね.すごい!

▲警護なしで単独産卵するシオカラトンボ.もうオスはいないのでしょうね.

まだ産卵は続いていましたが,知人と相談し別のトンボを見に行くことにしました.しかし,空が急に曇ってきて,天気予報通りの空模様になってきました.そういうこともあってか,あとはたいした成果はありませんでした.そう,タイワンウチワヤンマがまだ頑張っていました.私的には,今までは10月7日が終見記録でしたので,もっとも遅い目撃記録になりました.

▲タイワンウチワヤンマのオス.

ということで,後半はあまりパッとしませんでしたが,所期の目的の場面では快晴状態で,とてもよい観察日和だったと思います.

ブログのソフトを更新したら写真のサイズがおかしくなりました.いちおう念のために過去の記事はアーカイヴに納めました.以下のリンクをたどればアーカイヴに移動することができます.アーカイヴはこの日以前のものまで収録しています.

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No.760. この時期にアオモンイトトンボの… 2020.10.15.

今日は,池まわりをしました.あと1,2ヶ月間のトンボ観察地の状況確認です.最初の池は平地の大きな池.しかしアカトンボは皆無の状態でした.本当にアカトンボが減ったのか,それとも暖かい近頃の天気のせいで,まだ時期が早いとアカトンボが感じているのか.よく分かりません.本当に沈黙の秋という感じです.そんななか,アオモンイトトンボが草むらに群れていました.それが,まるで夏の朝のように,交尾交尾交尾状態でした.10月中旬に,繁殖最盛期の状況を目にしました.トンボも季節感が変わったのでしょうか.面白いと同時に,なんか変なものを感じました.

▲アオモンイトトンボの交尾いっぱい状態.
▲交尾態が草むらから次々飛び出し,止まる.

この池にいたのはこれだけでした.まあ,普通種でもたくさんいれば嬉しいものです,と言ってしまうほど,他のトンボがいません.次に行くことにしました.ここにはオオキトンボがやって来るので,来ているかどうかの確認です.

▲活動するオオキトンボたち.

オオキトンボは,オスが4頭いて,1ペアが産卵していました.数はそれほど多くはありませんがいることはいました.他にはキトンボが1頭だけ.普通のアカトンボがいなくて,珍しい種だけがいるという,最近よく見られる状態です.

▲ぽつんと止まっていたキトンボのオス.

次に行くことにしました.次の池はタイリクアカネがいる池です.タイリクアカネ以外にも,過去には色々なアカトンボがいました.今日は,コノシメトンボ,リスアカネ,マユタテアカネなどが見られました.

▲タイリクアカネのオス.4頭ほど見られた.
▲コノシメトンボのオス.
▲マユタテアカネのオス.
▲リスアカネのオス.

この池での観察中に,ススキで手を切ってしまいました.血がいっぱい出ました.さらにアメリカセンダングサとヌスビトハギの「薮」を漕いだので,ズボンも服も種だらけ.取るだけで30分以上.これで気持ちが滅入り,空も曇ってきたので,終わることにしました.この最後の場所はコバネアオイトトンボがいたところなのですが,今日,姿が見えませんでした.十分探したわけではないので,まだいる可能性はありますが,ざっとみたところでは,姿がありませんでした.また貴重なトンボが消えたかも知れません.

最近あちこちでコスモスの畑をやっています.途中,ちょっとだけ覗いてみました.

今日の観察でも感じたことですが,見られるアカトンボは,移動性のある種が中心です.池に定着する種が見られにくくなっています.ということで今日はここまでです.

No.759. 飛来種を見に行ったけれども… 2020.10.13.

今日は都市公園へ飛来種を探しに行きました.しかし成果はゼロでした.というよりトンボ自体の数が少なかったように思えました.タイリクアカネがいただけです.

▲タイリクアカネのオス.

公園で座っていると,やたらスズメが近づいてきてこちらを見ています.スズメは決して人に慣れないと聞いたことがありますが,この公園のスズメは人慣れしているようです.近づきすぎて望遠レンズの最短撮影距離内に入ってしまい,写真も撮れない始末でした.あとで公園の看板に,「鳥に餌をやらないでください」と書かれているのを見ました.ヒトがスズメを餌付けしていたのですね.

▲今日のゲスト,スズメさん.

ということで報告するほどのこともないので,家で良品発掘と,古いビデオテープの中から,エゾトンボの羽化全長版を公開することにしました.暇があればご覧ください.また少し前にマルタンヤンマの自宅羽化も公開しています.当サイトは結構羽化の写真やビデオが少ないのですが,どれも同じようで,私があまり興味ないからかも知れません.

ビデオ:エゾトンボの羽化(全長版)
ビデオ:マルタンヤンマの自宅羽化(休止期以後)

それではまた,晴天の時,別のところへ行くことにしましょう.

No.758. コノシメトンボの観察.2020.10.12.

今日は朝から非常に良い天気.空は真っ青.こんな秋晴れの日にはもうトンボを見に行くしかありません.マイコアカネが終わったので,次はコノシメトンボです.コノシメトンボが大量にいるところは,私の知っている場所はもうなくなってしまいましたので,新天地へ行くしかありません.友人にいただいた情報をもとに,まったく行ったことのない池へ出かけてきました.

▲コノシメトンボの交尾.

現地に到着したのは10:00頃でしたが,たくさんのトンボがもう水面を舞っていました.よく見ると,ほとんどがネキトンボで,コノシメトンボが少しだけ混じっていました.この池には膨大な沈水植物が茂っています.それに向かってネキトンボが産卵をしているのでしょう.ここはネキトンボの大産地のようです.藻を食べる外来種が入らないことを祈るのみです.

▲池の中央部の開水面を飛び回って産卵するネキトンボ.

10:20ぐらいになると,コノシメトンボも目立つようになってきました.コノシメトンボはどちらかというと岸近くで産卵するペアが多いようです.そんななか,コノシメトンボではあまり見かけない交尾態を見つけました.産卵はもっぱらビデオで撮影します.1時間以上集中して撮影しますと,さすがに疲れてきました.

▲岸近くで産卵するコノシメトンボ
▲開水面を飛び回って産卵するコノシメトンボ.

家に帰ってビデオを編集していると,以前にも感じたことですが,コノシメトンボの打水行動には興味深い内容が含まれているように思えました.この池は水が澄んでいて,写真で見て分かるように,水中のようすが手に取るように分かります.水面で産卵するときには,魚に注意しなければなりません.ただこれだけ水面が澄んでいると,魚影は上から一目瞭然です.そんなところで産卵するときは,打水後あまり高く上昇しません.オスの頭の位置は打水前後で水面からほとんど変わらないのです.

しかし,草の生えた岸近くで打水するときは,打水後,オス・メスが平行にふわっと上昇します.マユタテアカネやミヤマアカネのようです.これはおそらく草むらに隠れているかも知れないカエルを警戒してのことでしょう.同じ岸近くでも,コンクリート護岸の場所では,見通しがよいせいか,ほとんどそういった上昇行動は見せません.おそらくオスは,捕食者の状況を判断しながら,メスの打水行動をリードしているのだと思います.この辺に注目してビデオを見ていただくとよいかと思います.

ビデオ:コノシメトンボの打水産卵

今日はコノシメトンボはおそらく20-30ペアが産卵に来たと思われます.ネキトンボも多いですがコノシメトンボもそれに負けないくらいたくさん生息している池です.谷の一番奥にある池は,薬剤が流れてこないためでしょうか.ビデオの冒頭にも紹介したように,無数のトンボが豊かに舞っていました.

さて,産卵の競演も11:45頃には終わり,池から潮が引くようにトンボの姿がなくなってしまいました.先ほどまでの喧噪が嘘のようです.そうそう,こんな10月12日に,ネキトンボが羽化していました.これは相当に遅い記録になりそうですね.

▲羽化して飛び立ったところを成熟オスに襲われ地面に落ちたネキトンボのメス

帰りにオオキトンボとオオアオイトトンボ(これは今年最後の課題のトンボです)の様子を見に行きました.気温が25度を超えており,そのせいか,アオイトトンボ以外はあまり活発な動きを見せてくれませんでした.

▲オオキトンボは1頭だけだった.
▲この池にはマイコアカネもいました.
▲他k巣案いたアオイトトンボ(ダニが着いている?).
▲オオアオイトトンボ.数は少なかった.この池で産卵は見られるだろうか?

ということで今日は終わりにしました.