No.684. 続々 オグマサナエの探索.2019.5.7.

かなりしつこくオグマサナエの探索をやっています.コサナエ属においては,フタスジサナエ,タベサナエ,コサナエの3種について,ゆっくりと繁殖・産卵活動を観察することができる生息地を知っています.しかし,オグマサナエだけは,まだ偶然に頼っての観察になっています.なんとか,観察したいときに観察できる,それなりに数のいる生息地を見つけたいと毎年頑張っています.ただ,この時期,いろんなトンボが一斉に出てくるので,のんびりとオグマサナエだけ相手にできないというのが実際の所でした.しかし今年は,幸か不幸か,トンボの出が遅く,この時期に見に行くトンボが,もうないのです.

そこで今日は,また別のオグマサナエが見られる場所へ行きました.ここも結構オグマサナエがいるのですが,どこで繁殖しているのか,今ひとつはっきりしないのです.オグマサナエがパッとしなかったときのために,タベサナエの産卵をビデオに撮るというのもメニューに入れておきました.現地に入りますと,まずはタベサナエが迎えてくれました.

▲タベサナエのオス.十分成熟が進んでいる.
▲タベサナエのメス.少し若い感じがする.

タベサナエはたくさんいて,農道を歩くと,次々飛び上がりました.オグマサナエも,タベサナエに混じって農道に出てきており,少し飛んでは日向に止まります.今日は風が冷たく気温も15度程度でしょう.それでも快晴の太陽が照りつけている地面は暖かいようです.

▲オグマサナエのオス(上2枚)とメス(下).

オグマサナエの成熟程度には,若干ばらつきがあるように見えました.タベサナエはみんな十分に成熟しています.歩みを進めていきますと,なんか下手くそな飛び方をするタンデムがいました.よく見ると,タベサナエのオスが,オグマサナエのメスを掴んでいます.異種間連結というヤツですね.

▲タベサナエのオス+オグマサナエのメス,異種間連結.

今日もきちんとオグマサナエがいることは分かりました.そろそろタベサナエの産卵の時刻がやって来ますので.まずはビデオを回しに行きました.ここのタベサナエは木漏れ日が射す日陰にやって来て産卵します.待っている間,風が冷たく震えてしまいました.産卵には3回やって来ました.うち1回は,オス君の待つドンピシャの位置にメスが入って,あっという間にメスは水面にたたき落とされ,タンデムになってお持ち帰りされました.今日はメスの訪れが少ない感じでしたが,人間でさえ震えるくらいの寒さですので,タベサナエも日陰に入りたくないのかも知れません.ビデオの切り出しを載せておきます.

▲産卵場所でメスを待つオス.
▲水際の陸地で産卵するタベサナエのメス.背景の水面に青空が反射している.

ということで,再びオグマサナエの探索に切り替えました.道には相変わらずオグマサナエが止まっています.メスを捕まえてもがいているオスがいました.このオス,メスに攻撃されているように見えます.オスがメスの下敷きになるという変な格好になっています.ほどなく,オスはメスを放して飛び去りました.

▲オグマサナエのオスがメスを捕まえたところ.体勢が変.

こんなにいろいろなところを見られても,繁殖池が分からない.というのは,オスがたくさん集まっている池が見当たらないのです.いるのは道路上ばかり.これは一昨日行ったところでも同じでした.今ひとつオグマサナエの生態がつかみ切れていないように感じます.しかし,何とか,以前から目星をつけていた池をのぞきに行ってみますと,そこから,羽化したてのオグマサナエが飛び出してきました.また池の前の農道にも,オグマサナエのメスが止まっていました.この池で繁殖活動をやっていることは間違いないようですね.しかし,やはり池にはオグマサナエのオスは止まっていませんね.

▲池から飛び出してきたオグマサナエの羽化直後のメス.
▲池のすぐ前の農道に止まるオグマサナエのメス.

この池は後日早朝か夕方に観察に来ることにしたいと思っています.さて,まだ時刻は昼過ぎ.もう一カ所,今度は新規開拓で,当てずっぽうで近くの別のところに行ってみることにしました.ところが,これが大当たりでした.コサナエ属のトンボが飛んでいるのですが,ほぼ全部オグマサナエ.フタスジサナエが1頭混じっていましたが,タベサナエは見つかりません.しかも,産卵まで見ました.この個体数の比率からいうと,オグマサナエの可能性が高いです.写真は,例によって,シャッター速度を変更させている間に,産卵を終えて逃げられました.何度おんなじ失敗をやったら気が済むのでしょうね.

▲目に付くコサナエ属で写真を撮ったものは,ほとんどオグマサナエであった.

まだまだ写真は撮りましたが,この程度にしておきます.産卵を見た池で1時間ほど待ちました.しかし産卵には来ませんでした.ここも攻めてみる価値はありそうです.昨日のように,産卵に来たと思ったらフタスジサナエだったということはあまりないように思えます.そう,最後に今日見た唯一のフタスジサナエを載せておきます.

▲フタスジサナエのオス.探せばっまだいるかもしれないが,個体数は少ない.

ということで,一日がかりで,次の目標を設定することができました.明日は私用があって,晴天なのにダメ.明後日以降,今年は何とかオグマサナエの産卵を観察したいものです.その後は,コサナエ,ホンサナエ,ムカシトンボと続きます.

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