No.618. ネアカヨシヤンマの観察.2018.7.30.

台風一過.今日は暑くなるとの予報でした.荒天のあとは産卵に来るという経験則を生かして,今日はネアカヨシヤンマの産卵を見に行くことにしました.ネアカヨシヤンマは暑い日中の午後に産卵にやってきますので,自宅をゆっくりと出て,現地に着いたのは12:30でした.

水のない湿地で産卵するネアカヨシヤンマ,湿地は水が涸れていて,ネアカヨシヤンマにはちょうどよい環境になっています.13:16,産卵にメスが降りてきました.吸い付くように地面に降りて,産卵を開始します.台風の後の南風が入るとのことで,フェーン現象で気温は36度になっています.こんな暑い中でも,ネアカヨシヤンマは日向で産卵するのです.

▲最初に入ってきた個体.暑い中日向で産卵する.

▲イノシシの足跡に産卵するネアカヨシヤンマ.

▲イノシシの足跡のくぼみの立体構造をを巧みに利用して産卵している..

▲36度のなか,日差しを浴びてもっと温度は上がっていると思うが,本当に元気に産卵している.

▲複眼の色がまだ淡い褐色で縁の青色もうすく水色,成熟したてといった感じのするメスである.

▲この個体も,もちろん日陰で産卵することもある.

最初入ってきたのは1頭だけで,これまたよく言われることですが,個体数が少ないと,トンボは敏感になります.なかなか近づくことができません.スローロリスよろしく,ゆっくりとした動きでトンボに近づきます.そして接近撮影します.でもこの個体私の動きが気に入らないのか,何度も林の方に飛んで行ってしまいました.そしてしばらくすると戻ってくるといった動きをしています.

▲1頭目のネアカヨシヤンマの顔.

1頭目の撮影をしているときに,足下をもう1頭のメスが飛びました.2頭目の来訪です.13:52のことでした.この個体は,1頭目に比べると,私の接近に対してやや寛容な態度を示してくれました.

▲これは2頭目の個体.左の複眼がへこんでいるので,1頭目とは異なる.複眼の縁も濃い青である.

▲2頭目は,どちらかというと,日陰で産卵するのがが好きなようだ.

▲もちろん2頭目も,日向で産卵することもある.

撮影するために腰をかがめる姿勢を取っているだけで力が入り,汗が噴き出てきます.おまけに地面で産卵しますから,カメラを地面すれすれまで低い位置に置いて,顔を横に曲げてファインダーを覗きながらの撮影になります.上から覗いてローアングルで撮影する機材が必要ですね.一度私の動きが嫌になったのか,産卵を止めて木に止まってしまいました.

▲私が追いかけ回すと,嫌になったのか,すぐ上の木に止まった.

▲2頭目の顔.1頭目に比べるとコントラストもはっきりしていて,成熟した感じがする.

今日のネアカヨシヤンマは土中に産卵する個体ばかりでした.湿地の水が涸れて,朽木が乾燥しすぎているからでしょうか...2時間ほど十分に楽しんで15:46,2頭目の個体が飛び去った後,ピタッと産卵に来なくなりました.本当に時間に正確なネアカヨシヤンマの産卵です.だいたい2時から4時というのが産卵時刻なのですが,2頭目はほぼその通りの時刻に産卵しました.

▲15:46,この2頭目が飛び去って今日の産卵は終わったようだ.

夕方が近いので,今日はこのまま黄昏飛翔を見てみることにしました.産卵に来たのだから飛ぶだろうという予測です.最初に飛んだのはヤブヤンマ,17:25のことでした.まだ高いところを飛ぶと陽が当たるような明るさです.18:23,ネアカヨシヤンマが飛びました.

▲上2枚はヤブヤンマの黄昏飛翔.下の写真はまだヤブヤンマに陽が当たっている.

▲上2枚はネアカヨシヤンマの黄昏飛翔.

▲ギンヤンマの高飛.

一番多いときで3,4頭のヤンマが頭上を旋回していました.でも,少ないです.トンボの姿が見えない時間の方が多い.こんな感じでは,そのうち黄昏飛翔という言葉は死語になってしまうのではないかと思うくらいです.なお,下のギンヤンマは15:32に撮影したものです.これは黄昏飛翔とはいえませんね.

半日でしたが,今日はヤンマを見て楽しみました.最後にゲストです.タヌキの夫婦でしょうか? トンボ観察に来るといろいろな動物に出くわします.以前は2mもあろうかというイノシシを見かけました.これは怖かった...山に入るときはクマに出会わないことをいつも祈っています.

▲少し離れたところをタヌキの夫婦?が歩いていた.

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