No.595. コフキトンボのロケハン.2018.5.29.

今日はどんよりとした曇り.こういった日には普通は調査には出かけません.これから夏の陣が始まりますが,一番不安に思っているのが,極めて普通種のトンボ,コフキトンボです.あちこちの多産地から姿を消しており,観察するのに手強い相手です.いまでも,1,2頭なら,あちこちで見られるものの,繁殖活動を観察できるほどたくさんいるところを今年は探しなおさねばなりません.いくつか候補地はあって,今日はそれを回ることにしました.幸い,空はときどき雲の間から日が差したりしています.

▲コフキトンボのオス.新しい個体は黒いシミがなくてきれいだ.

▲コフキトンボのメス.このメス,オスに水面にたたき落とされたが,逃げていった.

全部で5つの候補池を回りました.どの池でも2,3頭はいました.その中で一番数が多かった池には10頭を超える個体がいると思われました.でもコフキトンボがたったの10頭とは,心許ない.まあ,産卵環境はありましたし観察しやすい池だったので,本番はこの池でまず狙ってみることにします.

▲コシアキトンボのオス.

これらの池を回っているときに,もう夏のトンボが出ていることを知りました.平地の池ばかりですから,暖かくて季節の進行が早いのでしょうね.コフキトンボといっしょに飛び回っていたのが上のコシアキトンボです.今年初めて見ました.見ただけでも4頭いて,もう成熟して縄張り活動をやっているのですから,いや,早い!.羽化したのは多分10日程前でしょうね.この池では,アオモンイトトンボも産卵していました.

▲アオモンイトトンボ異色型メスの単独植物内湾卵.

▲ちょっと驚かせると,ピタッと産卵を止めてしまう.

別の池では,チョウトンボの羽化ラッシュという感じでした.もちろん羽化途中ということではなく,テネラルな個体が飛び回っている状態です.チョウトンボには,オスでは翅の黒色部の大きさやその出方に変異があり,メスでは翅の金属光沢の輝きに変異があります.テネラルなチョウトンボの翅の金属光沢は,成熟個体とはまた別のカラフルさがあります.

▲池横の草地を舞うチョウトンボたち.

▲チョウトンボのメス(上)とオス(下).草の中に入り込んで休んでいる.

▲チョウトンボのオス.前翅の先端部が透明なタイプ.

▲チョウトンボのオス.前翅の先端部にわずかに黒点があり,後翅に透明な部分があるタイプ.

▲チョウトンボのオス.前翅の先端部に広く黒色部があるタイプ.

▲チョウトンボのメス.紫地に金色の翅タイプ.

▲チョウトンボのメス.紫地に青から緑色が混じったタイプ.

▲チョウトンボのメス.このメスは,青地にうっすらと緑色が入っている,オスと同色型である.

ということで,お昼前後の4時間ほどを過ごし,雨もぱらついてきましたので,今日は終わりにしました.トンボの夏は確実に始まっているようです.

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