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神戸のトンボたち 5
武庫川と道場付近
−大河川中流性のトンボの宝庫−

 神戸市の水のある環境としていちばん欠けているのは,円山川(まるやまがわ)や加古川のような,大きな河川の中流です.しかし,北区道場付近にごく一部ですが,武庫川が流れています.これと,武庫川に流れ込む有馬川,有野川,船坂川,波豆川(はずがわ)には,やはり他の地域とは少し違うトンボが見られます.また,道場町の奥には広大な湿原が残されています.


 この地域には,わき水のある湿原で生活するムカシヤンマ,清流にすむグンバイトンボ,大河川中流にすむオナガサナエが現在も生息しています.またコシボソヤンマオジロサナエコオニヤンマといった渓流(けいりゅう)から中流にかけて生息するトンボの個体数もきわめて多くなっています.中流を好むハグロトンボもまだ多数飛んでいます.

 この地域では過去にアオハダトンボが記録されていますし,武庫川ではキイロヤマトンボの記録もありますが,これら(超)清流を好むトンボ類は,最近は見つかっていません.ホンサナエアオサナエなど中流域のサナエトンボ類は武庫川には健在です.湿原ではハッチョウトンボが群れ飛んでいて,サラサヤンマも記録されています.湿原の細流にはオニヤンマハネビロエゾトンボが生活しています.

(次ページへ続く)
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