トンボ上科/エゾトンボ科/エゾトンボ属 検索表 1/3
トンボ上科/エゾトンボ科/エゾトンボ属
 日本産エゾトンボ属は,羽化殻(終齢幼虫)の形態から見たときに,4つのグループに分けられるのではないかと考えている.すなわち,背棘も側棘もなく体表面が毛でおおわれているホソミモリトンボとクモマエゾトンボからなるグループ,第8,9腹節背棘の基部が幅広く立ち上がりが鋭く,側刺毛が6−8本,腮刺毛が10−11本前後と数が少ないハネビロエゾトンボとコエゾトンボからなるグループ,第3腹節の背棘が小さくどちらかといえば不明瞭になりやすかったり,または欠けていて,第9腹節背棘の背側のラインがはっきりと下方に曲がって,側刺毛が9−11本,腮刺毛が15−16本前後と数が多いタカネトンボ,モリトンボ,キバネモリトンボからなるグループ,前二者の中間的な形質,つまり第9腹節の背棘がやや下方に曲がっているが立ち上がりが鋭く,側刺毛8,9本,腮刺毛9−13本程度のエゾトンボ1種からなるグループである.そして,これらグループ内の幼虫を互いに区別するのは困難である場合が多い.以下の検索キーでは,時に誤同定に導く可能性がある場合を考えて,変異(var.)の記述をよく読み,各種のページの記述等も読んで慎重に同定作業を進めていただきたい.しかしながら,結果として同定不能になる場合もあり得ると思っておいて欲しい.
検索キー01
01.背棘が少なくとも第4−9腹節にある(a).側棘が第8,9腹節にある(c).・・・02
− 背棘はない(b).側棘もない(d).体表面が長い毛でおおわれていて,多くの場合泥をかぶっている.・・・07
  a,c.キバネモリトンボ,b,d.ホソミモリトンボ.
検索キー02
02.腮刺毛が15−16本,側刺毛9−11本.・・・03
− 腮刺毛が10−11本,側刺毛6−8本.・・・05
  a.エゾトンボ,b.モリトンボ.
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