H026. コシボソヤンマ Boyeria maclachlani
コシボソヤンマの産卵は,夏の後半,樹林におおわれた薄暗い流れで行われます.この観察地は,流れとはいうものの,砂防堰堤の直下で,水抜きの穴に差し込んだ角材が,そこから漏れ出る水によってほどよく朽ちていて,コシボソヤンマに最適の産卵基質を作り出しているようなところです.山歩きの好きな人は,夏の午後,こういったところをそっと覗いてみるといいです.うまくすれば,コシボソヤンマに出会えるかもしれませんよ.さて,コシボソヤンマは,産卵に入った時は警戒心が強いですが,いったん産卵を始めると,かなりそれに集中して,人の存在を忘れたかのように集中して産卵を続けます.時間も2時間を超えることがあります.